最終更新日:2022年11月01日
ルイ・ヴィトンのアイテムにはシリアルナンバーと呼ばれる、6桁のアルファベットと数字が組み合わさった文字列が記されています。所持する商品のシリアルナンバーがどのような意味を表しているのか気になる方や、シリアルナンバーが見つからず不安に思う方もいるでしょう。
この記事では、ルイ・ヴィトンのシリアルナンバーとは何かから、数字が表す製造国・製造年の見方、シリアルナンバーの場所までを解説します。型番との違いや、シリアルナンバーで偽物を見分けられるかについても紹介するため、ぜひ参考にしてください。
ルイ・ヴィトンのシリアルナンバーとは、アルファベット2文字と数字4桁から成る製造番号です。シリアルナンバーにより、製造国とアトリエ、製造時期を知ることが可能です。
ルイ・ヴィトンでは、コピー品対策として、1980年より製品へのシリアルナンバーの刻印・印字が開始されました。ただし、ルイ・ヴィトンのシリアルナンバーは個体を特定するための「個体番号」ではなく、あくまで「製造番号」です。そのため、同じ時期に同じ場所で製造されたアイテムには、同じ文字列のシリアルナンバーが刻印・印刷されています。
2021年頃からは、シリアルナンバーの代わりとして、製品情報を確認できる「RFID」と呼ばれるICチップを埋め込んだ製品が販売されるようになりました。今後はシリアルナンバー入り製品が徐々に減少し、いずれはICチップが主流となるでしょう。
シリアルナンバーと混同されやすいものに「型番」があります。型番とは、製品のシリーズやアイテム名を特定するために使用される文字列です。ルイ・ヴィトンの型番は、基本的にはアルファベット1文字と数字5桁で構成されています。
代表的な製品の型番は、以下の通りです。
モノグラム/スピーディ25 | M41109 |
---|---|
ダミエ・エベヌライン/スピーディ25 | N41371 |
ネヴァーフルMM | M40156 |
ネヴァーフルGM | M40157 |
型番はシリアルナンバーとは異なり、製品自体に刻印・印刷されるのは非常に稀です。マフラーやキーリングなどの一部の製品ではシリアルナンバーと合わせて刻印・印刷されているケースもありますが、基本的には記載がないものと考えてよいでしょう。
ルイ・ヴィトンのシリアルナンバーは、製造国を表すアルファベット2文字と、製造年を表す数字4桁から成る文字列です。シリアルナンバーの読み方を覚えておくことで、どの国でどの時期に製造されたアイテムであるかを簡単に知ることが可能となります。
ここでは、ルイ・ヴィトンのシリアルナンバーの意味や読み方について紹介します。
ルイ・ヴィトンのシリアルナンバーのアルファベット2文字が表すのは、製造国です。
フランス | AA、AC、AH、AN、AR、AS、BA、BJ、BU、CT、DU、ET、FL、LW、MB、MI、MS、NO、RA、RI、SA、SL、SN、SP、SR、TH、TJ、VI、VX |
---|---|
アメリカ | FC、FH、LA、OS、SD |
イタリア | BC、BO、CE、FO、MA、RC、RE、TD |
スペイン | CA、GI、LB、LM、LO |
スイス | D1、FA |
ドイツ | LP |
また、例外的な文字列として、アルファベット2文字以外で製造国や製品情報が表されるケースもあります。
フランス | A1、A2、A3 |
---|---|
スイス | D1 |
スペシャルオーダー | AAS(先頭のAはスペシャルオーダー品を表す) |
正規修理 | DK(ルイ・ヴィトン正規リペアにより、シリアル刻印・印刷部分を直した場合) |
ルイ・ヴィトンのシリアルナンバーの数字4桁が表すのは、製造時期です。1番目の数字と3番目の数字が製造週を、2番目の数字と4番目の数字が製造年の下2桁を表しています。例えば、シリアルナンバーが「AA2117」の場合、その製品はフランスで2017年の第21週目に製造されたことが分かります。
ルイ・ヴィトンのシリアルナンバーは、年代によって文字列の組み合わせや読み方が異なるのが特徴です。年代別のシリアルナンバーの詳細は、以下の通りです。
年代 | シリアルナンバーの詳細 | 例 |
---|---|---|
1980年~ | 数字3桁のみのシリアルナンバーであり、1番目と2番目の数字が製造年の下2桁を、3番目の数字が製造月を表す。 | 834(1983年4月製造) |
1985年~ | アルファベット2文字と数字3桁または4桁から成る。1番目と2番目の数字が製造年の下2桁を、3番目と4番目の数字が製造月を表す。アルファベットの位置は先頭と最後が混在し、定まっていない。 | 8612AA(1986年12月にフランスにて製造) |
1989年~ | アルファベットがシリアルナンバーの先頭で固定される。 | AA8904(1989年4月にフランスにて製造) |
1990年~ | 製造時期を表す4桁の数字の読み方が変化する。1番目と3番目の数字が製造月を、2番目と4番目の数字が製造年の下2桁を表す。 | AA1918(1998年11月にフランスにて製造) |
2007年~ | 1番目と3番目の数字が製造月から製造週に変化する。 | AA0171(2011年第7週にフランスにて製造) |
ルイ・ヴィトンの商品にはバッグやポーチ、革小物などがあります。基本的にはどのアイテムであっても、シリアルナンバーは外からは見えない場所に刻印・印刷されているため、探し方を覚えておきましょう。
ルイ・ヴィトンのシリアルナンバーの場所の例は、以下の通りです。
・チャックやDリングの裏側
チャックがあるアイテムの場合、チャック開閉口のすぐ裏付近にシリアルナンバーが刻印・印字されていることが多い傾向です。また、Dリングの裏側に刻印されていることもあります。
・内ポケットの裏側
内ポケット付きのバッグでは、ポケットの裏側にシリアルナンバーが刻印・印字されるケースも少なくありません。シリアルナンバーが刻印されたタグが付いていることもあります。
・縫い目付近の見えない場所
財布・カードケースでは、カード入れ部分の裏側や縫い目付近などの表からは見えない場所にシリアルナンバーが刻印・印字されることが多い傾向です。製品によってはカード入れ部分を大きく開かなければ見えない場合もあります。
手元にあるルイ・ヴィトン製品が正規品であるかどうかは、シリアルナンバーのみで判別するのは難しいと考えられます。
2021年以降に販売されている製品では、ICチップ内蔵によりシリアルナンバーの刻印・印字がないアイテムが増えている傾向です。また、そもそも古い製品の場合、正規店で購入したアイテムであってもシリアルナンバーが付いていないケースもあります。
さらに、ルイ・ヴィトンのシリアルナンバーは「個体番号」ではなく「製造番号」です。シリアルナンバーから読み取れる情報は製造国・製造時期のみであり、アイテムごとに別々の文字列が振り分けられているものではありません。そのため、同じ製品に同じシリアルナンバーが付いていることもあります。
数字の桁数が異なる、存在しない製造国アルファベットが使われているなどの場合は、コピー品である可能性が高いでしょう。しかし、シリアルナンバー自体が正しい文字列であれば、真贋を判別するのは難しいと言えます。
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ルイ・ヴィトンのシリアルナンバーは製造番号であり、製造国と製造時期を知ることができます。シリアルナンバーはチャックの内側や内ポケットの裏側など、外からは分かりづらい場所に記されていることが一般的です。ただし、近年はICチップの埋め込みが主流となり、シリアルナンバーがないアイテムも存在します。そのためシリアルナンバーから、真贋を見極めることは困難なケースが多いでしょう。
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