最終更新日:2021年06月10日
金色のアクセサリーやジュエリーの中には、「K18GF」や「K18GP」という刻印が入った製品もあります。金色の製品には、純度の高い金で作られている製品と、一部しか金が使われていない製品が存在します。そのため、金製品を売却する際は、刻印の種類を確認することが大切です。
当記事では、K18GFやK18GPが持つ金としての価値や、刻印の意味、K18GFやK18GPが高い価値で売れるケースについて解説します。金色の製品に含まれる種類を理解し、手元の製品が高値で売れる可能性があるのか確かめてみましょう。
目次
金色の製品であっても「K18GF」や「K18GP」などの刻印がある場合は、純度の高い金ほどの価値がありません。そのため、大きさが同程度で純度の高い金製品と比べて、K18GF・K18GPの買取価格は下がる傾向です。
また、K18GF・K18GPの製品を売却できる買取店は限られます。店によってはK18GF・K18GPが査定対象外であるため、対応可否の確認が必要です。
そもそも「K18GF」「K18GP」という刻印は何を意味するのでしょうか。製品の表面が金色でも、内部まですべて金で作られているとは限りません。そのため、表面だけに金が使用されているメッキ製品には、内部まで金が使用されている製品と区別する刻印がつけられます。
メッキ製品を表す主な刻印の種類とは次の通りです。
〇K18GF
K18GFは、製品が「金張り」と呼ばれる製法で作られたことを表します。「K18」の部分は、純度を表す単位である「Karat」の頭文字と、24分率で示される数値の組み合わせです。「GF」の部分は、金張りを表す「Gold Filled」の略称となっています。つまり、K18GFは100分率換算で75%の純度を持つ金を使った金張りを表す刻印です。
〇K18GP
K18GPは、製品が「金メッキ」と呼ばれる製法で作られたことを表します。K18の部分はK18GFと同じ純度を表す文字列です。「GP」の部分は、金メッキを表す「Gold Plated」の略称となっています。つまり、K18GPは75%の純度を持つ金を使った金メッキを表す刻印です。
〇GR、RGP
GRは「Gold Rolled」、RGPは「Rolled Gold Plate」の略称で、両方とも金張りを表します。
〇GEP、HGE
GEPは「Gold Electro Plated」、HGEは「Hard Gold Electroplated」の略称です。GEPは電気による金メッキ、HGEは金メッキを表します。
金張りや金メッキには、「見た目に高級感が出る」「サビや劣化を抑えられる」「安価で強度の高い製品が作れる」などのメリットがあります。そのため、さまざまなアクセサリーやジュエリーで金張り・金メッキが使用されています。
K18GFの刻印がある金張りの製品は、金メッキと比較して使用されている金の割合が大きいことが特徴です。K18GFには、製品全体の重量に対して5%以上の金合金が含まれます。ただし、全体が金でできた製品と比べた場合、K18GF製品に含まれる金の量は微量であるため、金としての価値は評価されません。
金張りの製法としての特徴やメリット・デメリットは、下記の通りです。
製法 | K18GFを含む金張りの製品は、真鍮や銀など金以外の素材でベースとなる部分が作られています。ベースとなるパーツの表面を金が含まれた合金で覆い、熱や圧力を加える加工方法で、金張りの製品を作ることが可能です。 |
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メリット | 金張りで使用されるベースと金合金は、熱と圧力によって原子同士が混ざり合った状態で接着されるため、ベースと金合金の被覆部分が剥がれにくいことが金張りの長所です。 |
デメリット | ベースと金合金の接着加工に手間がかかるため、金メッキと比較すると高価になることが短所です。 |
また、K18GFと同じ金張りで作られた製品として「RGP」が挙げられます。K18GFとRGPの違いは、使用されている金合金の割合です。RGPに含まれる金合金の割合は製品重量に対して5%未満であり、K18GFよりもベースを覆う金合金が少ないため、RGPは金合金の層が薄くなります。ただし、RGPの金合金部分は金メッキと比べて厚く、剥がれにくいことが特徴です。
K18GPの刻印がある金メッキの製品は、金張りよりも金による被覆部分が薄いことが特徴です。K18GPの金メッキ部分には金が含まれますが、微量であるため、金としての価値は評価されません。
金メッキの製法としての特徴やメリット・デメリットは、下記の通りです。
製法 | K18GPを含む金メッキの製品は、真鍮などで作られたベースの表面に、金でできた薄い皮膜をつけて作られます。金合金を溶かしたメッキ液にベースとなる素材を入れ、電気分解で素材の表面に金を析出させることで、金によるメッキ処理が可能です。 |
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メリット | 使用される金合金の量が少ないため、安価に作成できる点が金メッキの長所です。 |
デメリット | 金メッキ部分の厚みは最大でも20ミクロン程度であるため、傷がついたときなどに剥がれやすいことが金メッキの短所です。 |
金メッキの製法は、メッキ部分の厚さによって「ゴールドエレクトロプレート(Gold Electro Plated)」と「フラッシュゴールドプレート(Flash Gold Plated)」に分けられます。メッキ部分の厚さが0.175ミクロン以上の製法がゴールドエレクトロプレート、0.175ミクロン未満の製法がフラッシュゴールドプレートです。
フラッシュゴールドプレートはメッキ部分の耐久性が低いため、アクセサリー製品で用いられるケースは少なくなっています。また、フラッシュゴールドプレートの金メッキ製品には刻印がありません。
K18GFやK18GPの表記がある製品は金としての価値が高くはないものの、一定の条件に当てはまる製品であれば、K18GFやK18GPなどのアクセサリーやジュエリーも高値で売却することが可能です。
ここでは、K18GF・K18GPに高い価値が認められるケースについて解説します。
デザイン性が高く希少価値のある製品は、中古品であっても需要が高い傾向です。そのため、デザイン性に優れたK18GF・K18GP製品は高値で売れる可能性があります。
また、K18GF・K18GPのアクセサリーやジュエリーを売る場合は、傷や劣化が少ないほど有利です。買取店が買い取ったままの状態で再販できる美品なら、高値がつく場合もあります。
K18GF・K18GPと刻印された製品に宝石がついている場合、買取店によっては宝石部分もセットで査定してもらうことが可能です。アクセサリーに使用されている宝石の査定価格は、宝石の純度が高くサイズが大きいほど上がりやすくなります。また、使用されている宝石の種類がダイヤモンドやエメラルド、ルビーなどであれば、高値で売れる傾向です。
ただし、宝石部分の査定は、買取店によっては受け付けていない場合もあります。そのため、宝石がついた金張り・金メッキ品を売る際は、買取対象品を確認しましょう。
手元にある金製品に刻印がない場合、金張り・金メッキか、純金かを自力で判断することは困難です。金メッキだと思っていても、実際は純金である可能性もあります。貴金属や宝石を扱う買取店では、鑑定によって金製品の価値を見極めることが可能です。
「買取本舗七福神」では、実績豊富なプロ査定員が金製品の鑑定を行っています。買取本舗七福神に査定を依頼する場合、査定料や買取手数料はかかりません。また、近隣に店舗がなく店頭持ち込みができない方のために、無料宅配買取も行っています。指輪やネックレスなどの金製品を売りたい際は、ぜひ買取本舗七福神に査定をご依頼ください。
アクセサリーやジュエリーに刻印されているK18GFやK18GPの文字は、金張りや金メッキであることを表します。金張りは本体の金属に薄い金の板を張る加工、金メッキは本体の金属表面に薄い金の膜を作る加工です。
K18GFやK18GPに使用されている金は微量のため、金としての価値は高くありません。ただし、K18GFやK18GPであっても、デザイン性が高いブランド商品や宝石がついているゴールドアクセサリーは高値で売却できる場合があります。金製品の売却を検討している方は、ぜひ買取店で査定を依頼してみてはいかがでしょうか。
参考:ホっとする葬儀ガイド