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この静けさ、8月の“始まりの合図”?金価格の停滞に潜むヒント

最終更新日:2025年7月22日

金は国内外で先物取引がなされており、特に米国では大口投資家などの先物取引の一部内容が開示されています。金などの商品(コモディティ)は大口投資家の売買に値動きが左右される傾向があり、売買データの分析で今後の方向性が把握できる場合があります。

こちらの記事では米商品先物取引委員会(CFTC:U.S. Commodity Futures Trading Commission)のデータ及び金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有高の推移を価格とともに見ていきます。

 

1.NY金のCFTC建玉明細

米国金先物(NY金)について、CFTCが開示している建玉明細は以下の推移となっています。

前回(25.6.24掲載)

日付 総取組高 大口買い 大口売り 差し引き 価格($、中心限月)
5/27 437,538 147,508 38,686 108,816 3,327.7
6/3 415,941 159,966 36,384 123,582 3,376.9
6/10 417,143 160,680 36,589 124,091 3,344.8
6/17 441,214 167,646 37,135 130,511 3,406.5

今回

日付 総取組高 大口買い 大口売り 差し引き 価格($、中心限月)
6/24 434,958 163,829 38,701 125,128 3,338.5
7/1 437,662 165,086 34,726 130,360 3,349.9
7/8 443,144 164,685 35,743 128,842 3,311.0
7/15 448,531 172,657 35,930 136,727 3,330.5

参考:Commitments of Traders | CFTC

総取組高(市場全体の取引残高)は6月上旬に41万枚まで減少したものの、6月半ば以降は概ね43~44万枚を維持しています。大口買いは6月以降16万枚で推移した後、7月15日に17万枚まで増加しました。一方、大口売りは3万枚での推移中です、「差し引き」は6月中大きな動きはなかったものの、7月15日は13.6万毎まで拡大しました。総取組高、大口買い、「差し引き」のいずれも増加しており、市場の状態としては、緩やかな買いが進んでいる状態です。

ただし価格は、3,300ドル台で横ばい状態が5月後半から続いています。6月17日に一時3,400ドル台まで上昇したものの、すぐに押し戻されました。チャートを見ると、4月以降の年初来高値圏は維持しているものの、徐々に値動きが乏しくなりつつあり、特に7月に入り値動きが鈍っています。

CFTCデータの状況は悪くないため、次の値動きに向けてエネルギーを貯めている、とも考えられる状況です。

 

2.ETFデータから見る金推移

次に現物の金を保有する金連動型ETF・SPDRゴールド・シェアの金保有残高及び価格推移を見てみましょう。

前回(25.6.24掲載)

日付 金保有高(トン) 価格(ドル)
5/27 922.45 302.89
6/3 935.64 307.81
6/10 935.90 305.37
6/17 945.93 311.19

今回

日付 金保有高(トン) 価格(ドル)
6/24 955.68 306.85
7/1 948.23 306.89
7/8 946.51 305.27
7/15 947.63 306.95

参考:SPDRRゴールド・シェア「価格の推移」

金保有高は5月20日の921.87トンから徐々に増加しており、6月17日には4月29日と同水準まで回復しました。

金保有高は、6月24日の955.68トンをピークとして減少傾向にあります。ただし7月は940トン台を維持しており、6月前半よりも保有高は若干高い水準を維持しています。

一方、価格は6月17日の311.19ドルがピークとなり、以降は若干下落した305ドル付近で推移中です。

前回は保有高と価格の両者の上昇が見られましたが、今回は保有高と価格のいずれも目立った動きは見られません。ただし前回の流れを否定するような状況ともなっていません。

 

まとめ:次の動き待ちの状態が続く

ドル建ての金価格は4月に年初来高値を更新した後、高値圏で横ばい状態が継続中です。7月に入ると、値動き自体が少なくなりました。CFTCデータは今後の上昇の可能性を示唆しているものの、ETFデータは停滞を示しています。

前回はCOTデータとETFデータともに上昇を示唆していました。今回に至るまで値動きは停滞しているものの、各データを否定するような値動きではありません。7月前半までの値動き停滞をへて、7月後半にかけて値動きが生じるのか、金価格の動向が注目されます。

金価格が高騰している現在、金の売却を検討しているなら分かりやすい価格設定とスピーディな手続き、買取手数料0円の買取本舗七福神にご相談ください。

執筆者 石井 僚一

金融・投資ライター。大手証券グループ投資会社を経て個人投資家・ライターに転身。株式市場や個別銘柄の財務分析、為替市場分析を得意としており、IPO関連記事、資産運用記事などを執筆、みんかぶなど複数媒体に寄稿中。また過去多数のIPOやM&Aに関与しブックライティングやインタビューも手掛けている。 ファンダメンタルズ分析に加え、個人投資家としてテクニカル分析も得意としている。 Xアカウント @writerishii

石井 僚一イラストイメージ

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