最終更新日:2021年09月30日
ゴールドジュエリーは純度の他に、地金の色で選ぶ楽しみ方も人気です。金は代表的な黄金色のみならず、ピンクゴールドやパープルゴールドなど複数の種類があり、希少性もそれぞれ異なります。
カラーゴールドは金色に近いものもあれば、ゴールドの名が付くとは思えないほど他の色味が強いものもあり、シチュエーションや気分に合わせて楽しめる魅力的な金属です。
そこで今回は、カラーゴールドの種類や特徴とともに、金属アレルギーの可能性について紹介します。
カラーゴールドとは、地金が色味を帯びている金合金のことです。金自体にさまざまな色が存在するわけではなく、割金あるいは割り金と呼ばれる金属が添加されることによって、通常の黄金色とは異なる色相になったものを指します。
金は純度ごとに呼び名が変わり、他の成分が含まれない純金は24Kのみです。たとえば、金75%に他の成分が含まれる場合は18Kとなり、配合された成分の組み合わせで色も変わるため、カラーゴールドに分類されることがあります。
代表的なカラーゴールドの種類と含まれる金属や刻印は、下記のとおりです。
種類 | 含まれる金属(割金) | 刻印 |
---|---|---|
ホワイトゴールド | 金+パラジウム+銀 金+ニッケル+亜鉛+銅 |
WG |
イエローゴールド | 金+銀+銅 | YG |
ピンクゴールド | 金+銀+銅+パラジウム | PG |
ブラックゴールド | 金+銀+プラチナ | BG |
グリーンゴールド | 金+銀 | GG・GRG |
レッドゴールド | 金+銅 | RDG |
パープルゴールド | 金+アルミニウム | - |
上記はあくまでも代表例であり、他にも複数のカラーゴールドが存在します。
一般的なゴールドジュエリーがすべての人に似合うとは限らないように、カラーゴールドも似合う顔立ちやコーディネートは全種類共通ではありません。
以下では、各カラーゴールドの特徴と選び方のポイントを解説します。
ホワイトゴールドはWGと刻印される、光沢の強い白色が特徴的な金合金です。もとはプラチナの代用品として開発された事情もあり、メッキ加工によって似たような色合いに仕上げられています。
ホワイトゴールドは、含まれる成分の違いでニッケル系とパラジウム系の2種類に分けられる点も大きな特徴です。ニッケル系は金の他にニッケル・銅・亜鉛が含まれます。また、パラジウム系は金に加えてパラジウム・銀が含まれており、ニッケル・銅・亜鉛が添加される場合もあります。近年出回っているものは、パラジウム系ホワイトゴールドが大半です。
シンプルなデザインでも映えるホワイトゴールドは、男女問わず高い人気があります。白い輝きの中に金の色味が残っているタイプも多く、他のカラーゴールドと合わせやすいため、複数のジュエリーを組み合わせたい人におすすめです。
イエローゴールドはYGと刻印される、光沢のある濃い黄金色が特徴のカラーゴールドです。金の純度が高いものほど、美しい黄金色をしています。
イエローゴールドは配合される金属もシンプルで、金・銀・銅の3種類のみです。そのため三元合金とも呼ばれており、銀と銅の成分比率によって色味が若干異なります。金の純度がK14以下のものには、亜鉛を添加して黄金色を出します。
美しい黄金色のイエローゴールドは硬度も高く、さまざまなアクセサリーで活用できる金合金です。ハイブランドでも多く取り扱われており、高級感のあるアイテムを求めている人に適しています。
ピンクゴールドはPGと刻印される金合金で、海外ではローズゴールドとも呼ばれているものです。光沢のあるピンク色のため、華やかな印象があります。
ピンクゴールドは、金・銀・銅にパラジウムを2~3%添加したものです。商品によってピンク色の濃さが異なる理由は、パラジウムの含有量に由来します。ピンクゴールドはパラジウムの配合率を上げると硬度が柔らかくなることが特徴です。
あたたかみのあるエレガントなピンクゴールドは、黄色人種の肌に合うとも言われているため、比較的ファッションに取り入れやすいカラーゴールドのひとつです。可憐な雰囲気を演出したい人や、赤みのあるアクセサリーを好む人におすすめのカラーゴールドだと言えます。
ブラックゴールドはBGと刻印される、希少性の高い金合金です。厳密に言うと名前が表すような黒色ではなく、鈍色や灰色に近い色をしています。商品によっては加工によって黒色化しているものもあり、成分も大きく異なることが大きな特徴です。
ブラックゴールドには、金の他にプラチナ・銀・パラジウムが含まれているため、高価な傾向にあります。なお、ホワイトゴールド・グレーゴールドへクロムメッキなどを着色したものや、酸化加工で黒色化したものもブラックゴールドと呼ばれます。
ブラックゴールド独特の色調は、シックな印象のメンズアクセサリーや、ブラック系のファッションにおすすめです。ゴールドの華やかさに黒色のシックでクールな印象を加えたい人にも適しています。
グリーンゴールドはGGと刻印される、薄い黄緑色のカラーゴールドです。また、GRGと表記されるものもグリーンゴールドに含まれます。
金と銀の組み合わせによって生まれるものや、銀と銅が含まれるもので7割以上が銀の場合はグリーンゴールドと呼ばれます。グリーンゴールドは、柔らかく加工の難易度が高いことから希少性が高いカラーゴールドです。
他のカラーゴールドと比べると知名度が低いため、個性的なものを好む人に向いています。繊細な加工は困難な点を加味すると、大振りなデザインのリングなどを好む人にもグリーンゴールドがおすすめです。
レッドゴールドはRDGと刻印される、希少性の高いカラーゴールドです。色味は鮮やかなピンクをしており、ピンクゴールドよりも赤みが強く出ます。
含まれる金属はピンクゴールドと同じで、金と銅の2種類です。銅が多く配合されていることが、より鮮やかな発色につながっています。メーカーによってはローズゴールドと表記されることもあります。
レッドゴールドの特徴は硬度が高いことで、サイズ直しが困難なため、レッドゴールドの指輪を購入するときは注意が必要です。一方で、強度と軽量を両立しているというメリットもあり、ネックレスなどを身に着けていても重さを感じないことを重視する人におすすめです。
パープルゴールドは、日本のジュエリーブランドが大学との共同開発によって生み出したカラーゴールドです。その名のとおり、鮮やかな紫色をしています。パープルゴールドは特定の専門店でのみ購入できることから、非常に高価です。
パープルゴールドは、金にアルミニウムを高い割合で組み合わせており、硬度が低いことが特徴です。ただし、特殊なコーティングを施されたパープルゴールドは高い硬度を持ち、変形にも強い性質があります。
パープルゴールドは希少性が高いことが魅力のため、個性的なアイテムを好む人におすすめです。
純度の高い金は、金属アレルギーになりにくいとされています。しかし、アクセサリーに使用される場合は加工しやすいよう他の金属が割金として含まれているため、場合によっては金属アレルギーを引き起こすことがあります。
ニッケルやパラジウム、銅、亜鉛などはアレルギーを起こしやすいため、それぞれの金属が高い割合で使用されている下記のカラージュエリーは取り扱いに注意しましょう。
加工で黒色化したブラックゴールドなどのメッキが施されているものも、衝撃で塗装が剥がれると内部の素材で金属アレルギーが生じるリスクがあります。問題ないように思えても、長期間使用することで発症するケースもあるため、異常を感じた場合は早急に対処しましょう。
カラーゴールドも通常の金製品と同じく、基本的に金の純度によって買取価格が決まります。純度が高いアイテムほど含有する金の割合も多いため、買取価格に反映される仕組みです。
パラジウムやプラチナなど割金の種類によっては、高価買取が見込めるでしょう。パラジウムやプラチナを含むカラーゴールドには、ホワイトゴールド・ピンクゴールド・ブラックゴールドが挙げられます。
ただし、金の相場は変動するため、買取に出すタイミングも重視してください。また、宝飾品ではなく素材として買取査定を受ける場合も、専用クリーナーと布を使用した通常のお手入れ方法で変色や汚れを防ぐことが重要です。
カラーゴールドはバリエーションが多く、代表的なホワイトゴールドやイエローゴールドの他にも、希少性の高いブラックゴールドなどが挙げられます。独特の光沢や色味を楽しめるカラーゴールドを取り入れたアクセサリーは人気が高く、さまざまなブランドでも取り扱われています。
また、カラーゴールドは通常の金を使用した貴金属と同じく、買取に出すことも可能です。含有する割金によっては、買取価格に色が付く場合があります。買取の際には、ぜひ買取本舗七福神へお気軽にお持ち込みください。