
最終更新日:2025年08月26日
金の上昇が一服する一方で、足元では銀の上昇が続いています。ただし銀は金のように史上最高値の更新はなされていません。金と連動する値動きを見せる傾向にある銀について、過去の値動きを振り返るとともに、足元の状況を確認します。
目次
近年大きく上昇した金価格ですが、2025年は大幅な上昇には至らずジリ高もしくは高値圏での取引が続いています。下落には至っていないものの、上昇は一段落した状態です。
一方で、6月以降は銀の上昇が続いています、上昇自体は5月から続くものの、6月・7月は続けて年初来高値を更新(米先物、当限つなぎ足)しました。
金銀銅と呼ばれて、金に次ぐ価値ある金属とも言われる銀について、改めて過去の値動きなどを振り返ってみましょう。
金や米株価指数・日経平均などは史上最高値更新というニュースを近年よく耳にしますが、銀は未だ史上最高値には至りません。銀の過去チャートを見ると、史上最高値は2011年4月の57.92ドルです。2025年8月半ば時点で38ドル前後を推移する状態であり、銀は史上最高値までまだ距離があります。
史上最高値まで上昇余地が残されている、とも考えられますし、まだ本格的な上昇に入ったとは言えない、とも考えられ、2つの捉え方ができます。ただし、史上最高値の更新が続く金に比べると、銀は本格上昇には至っていません。
金と銀は貴金属として相関した値動きを見せる傾向にあります。しかし必ず相関した値動きを見せる訳ではありません。実際、銀は金のように史上最高値を更新していません。
その理由の1つは銀価格の低さにあります。米ドル建てで同じ1トロイオンス(約31グラム)当たり、銀は約38ドルに対し、金は約3,400ドルです(2025年8月後半時点)。約90倍の価格差があります。簡単に言えば、金1g買うお金があれば銀なら90g近く購入可能です。地金の購入でイメージすると、金に比べ銀の安さが実感できるでしょう。
また、銀は国内でも現物取引に加えて先物取引もできますが、金先物に比べると取引は閑散としています。世界的に見ても、銀は金に比べ取引の厚みに欠ける商品です。また金に比べ価格が安いことも相まって、銀は投機的な値動きを見せることで知られています。
銀に投資する際は、銀の投機的な値動きを見せやすい、という特徴に対する理解が欠かせません。
銀は2020年から35ドルが天井となる状態が続きました。35ドルの天井から反落し、2022年には22ドル台まで下落しました。しかしその後は上昇が進み、2024年秋以降は35ドルをめぐる攻防が続くことに。そして2025年6月に37ドル台まで上昇し、35ドルの天井を突破しました。足元では7月そして8月と続いて上昇しており、天井となっていた35ドル突破後の上昇が継続中です。
投機的な値動きが生じやすい銀ですが、足元の上昇は2011年に史上最高値へ到達した際に比べるとゆったりしており、今後も着実な上昇が続く可能性もあります。
銀は投機的な値動きを見せる傾向があるものの、同じ貴金属として金と連動する値動きを見せる特徴もあります。金の値動きは停滞中ですが、銀は天井となっていた35ドル突破後の上昇が継続中です。
昨年までの金の上昇に比べると、銀の上昇余地はまだ残されていると見ることもできます。天井となっていた35ドルを突破した銀の上昇が今後も続くのか、その行方が注目されます。
金融・投資ライター。大手証券グループ投資会社を経て個人投資家・ライターに転身。株式市場や個別銘柄の財務分析、為替市場分析を得意としており、IPO関連記事、資産運用記事などを執筆、みんかぶなど複数媒体に寄稿中。また過去多数のIPOやM&Aに関与しブックライティングやインタビューも手掛けている。 ファンダメンタルズ分析に加え、個人投資家としてテクニカル分析も得意としている。 Xアカウント @writerishii
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