最終更新日:2021年03月08日
古くから人々を魅了してきた地金は、現物自体に安定した高い価値を持つ金属です。資産形成に興味・関心の高い方は、現物の地金への投資を検討している方もいるでしょう。高価な地金を取り扱うときは、事前に知識を身に付けておくことが重要です。
今回は、金の現物を取り扱うにあたり重要な「地金」に関する知識から、金の資産価値、貴金属の種類、地金・貴金属を売却する際のポイントまでを解説します。地金の現物投資や売却を検討している方はぜひ参考にしてください。
地金とは、金属を保存しやすいように固めたものです。鋳塊・インゴットとも呼ばれます。
日本では、投資対象として「金」「銀」「プラチナ」といった貴金属の地金が取り扱われています。製作する貴金属の種類に応じて、金は「金地金」、銀は「銀地金」と言われます。
地金の大きさにはいくつかの種類があり、5g・10g・20g・50g・100g・200g・300g・500g・1kgの9種類の地金が市場に流通しています。
金に高い価値がある理由には、下記の3点が挙げられます。
・希少性が高い
金は、地球上に限られた量しか存在しない貴重な金属です。現在までに発掘された金の総量は約18.3万t、埋蔵されている金の残量は約5.3万tと言われており、いずれ枯渇すると考えられています。人工的に作り出すこともできないため、金はわずかに存在しない希少性の高い資源です。
・古くから貴重な金属として扱われていた実績がある
紀元前6000年頃からすでに金は宝飾品・装飾品として高い価値を有していました。現在に至るまでの長い間、貴重な金属として取引されてきた実績があるため、非常に高い信用力を持っています。
・価値が安定している
株式・債権は発行している国や企業が破綻すると無価値になりますが、金は価値が変動しても価値を失うことはありません。そのため、資産として金を保有すれば、いつでも現金や他の資産に変えることができます。価値の安定性と流動性の高さも、投資商品としての金の価値を高めている大きな理由です。
投資対象として取り扱われる地金は、価値と品質を世界的に保証するため、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)の厳格な審査基準を満たさなければなりません。審査基準を満たした一部の企業のみが、地金に刻印を施すことを許されます。
地金を購入する際には、刻印の有無はもちろん刻印の内容も確認しましょう。
地金に入る刻印の内容は、下記の通りです。
金塊番号 | 金塊に付与される商品管理番号 |
---|---|
商標 | 金地金を加工した業者のブランドマーク |
重量表示 | 金地金の重量(サイズ) |
素材表示 | 金地金の素材(純金であるか) |
精錬業者・分析者表示 | 精錬業者及び検査分析業者 |
品位・純度表示 | 金地金の純度の高さ |
貴金属に該当する金属は以下の8種類が存在しており、そのうち6種類は金・銀・プラチナなどの白金族です。
ここからは、貴金属の代表格である「金」「銀」「プラチナ」について、それぞれの特徴や価値を解説します。
金は自然界に存在する金属であり、黄金色に輝く美しい光沢が特徴です。金属的性質として、比重が非常に重い・展延性が高い・酸やアルカリに強いという性質を持っています。
金地金としては純度の高い金が重宝されますが、純度が高いと柔らかすぎて加工が難しい点がネックです。そのため、宝飾品・装飾品の素材として利用する場合は、銀やパラジウムなどの固い金属を混ぜます。古くから価値ある金属として扱われている金は、世界中で資産価値を発揮します。
金属の中で熱伝導率・電気伝導率・可視光線の反射率が最も高く、金に次ぐ展延性の高さを有していることが銀の特徴です。
銀は、美しさと加工性の高さから宝飾品・装飾品として人気が高い貴金属です。紀元前3000~4000年頃には、金と同じく銀も宝飾品・装飾品として使われていたとされています。また、銀は貴金属の中では安価な部類に入ることから、工業用・銀器用・投資用としても広く活用されています。
プラチナ(白金)は、金に匹敵する価値を持つと言われている貴金属です。プラチナ鉱石1tから約3gしか採取できないため希少性が高く、精製や加工が難しいことから、非常に高価な金属として扱われています。溶けにくく重い反面、丈夫で安定性が高いという性質を活かし、宝飾品・装飾品だけでなく、工業製品の素材としても活用されています。
プラチナと同じ白金族には、以下があります。
ロジウム(Rh) | 非常に硬く加工に向かないため、メッキの素材として利用される |
---|---|
パラジウム(Pd) | 溶けやすく加工性に優れ、銀歯や装飾品の素材に使用される |
オスミウム(Os) | 青色の光沢を持ち、非常に硬くて重い |
ルテニウム(Ru) | 安定性が高く、万年筆の先端パーツやPCパーツに利用される |
イリジウム(Ir) | 光沢があるが硬く加工が難しいため、合金として使用される |
地金・貴金属を売却するときは、価値を正しく判断できる業者を選ぶことが重要です。また、売却金額によっては税金が発生する場合もあるため、税務関係の知識を理解しておく必要があります。
ここからは、地金・貴金属を売却する際の2つのポイントを解説します。
地金の売却に伴い発生する税金は、以下の通りです。
・消費税
地金の購入時及び売却時には、消費税が発生します。消費税は購入する側の負担となるため、購入時には現物代金の10%を支払い、売却時には業者から10%の消費税を受け取ります。
・所得税(譲渡所得)
地金の売買において売却益が発生した場合は、譲渡所得として所得税が発生します。譲渡所得には特別控除枠が設けられているため、他の所得と併せて50万円を超えた部分が課税対象となります。また、地金の保有期間が5年を超えた場合は長期譲渡所得として扱われ、課税額が2分の1に軽減されます。
下記は、譲渡所得の計算例です。
<購入から5年以内に売却した場合(短期譲渡所得)>
昨年200万円で購入した金地金を300万円で売却
300万円(売却額)-200万円(購入額)-50万円(特別控除額)=50万円(譲渡所得)
<購入から5年を超えて売却した場合(長期譲渡所得>
10年前に500万円で購入した金地金を600万円で売却
{600万円(売却額)-500万円(購入額)-50万円(特別控除額)}×1/2=25万円(譲渡所得)
※いずれも他の譲渡所得がなかった場合の計算例
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黄金色に輝く美しさと希少性の高さから、金は古くより価値ある金属として取り扱われてきた貴金属です。世界共通で安定した価値を発揮できる安定性・流動性を持ち、投資の対象としても高い人気を誇ります。
ただし、地金・貴金属の売却により売却益が50万円を超えたときは、譲渡所得が課される点に注意しましょう。
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