
プラチナを持っている人の中には、いつ売却すべきかタイミングを見計らっている人もいるでしょう。プラチナの価格は上下するため、売却するときはタイミングが重要です。
実際に売却を考えている場合は、価格の相場推移を把握することが効果的です。これまでの価格推移を見返して、プラチナ価格がどのような変動をするのか予想しましょう。
今回は、過去5年間のプラチナ価格の相場推移や、最近の上昇傾向の理由などを解説します。今後のプラチナ価格予想も解説するため、プラチナの売却を考えている人は参考にしてください。
プラチナ価格の過去5年間の推移は下記のとおりです。なお、価格は複数サイトを参考にしたおおよその数字です。
プラチナ価格の相場 | |
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2016年 | 約3,530~3,600円/グラム |
2017年 | 約3,520~3,670円/グラム |
2018年 | 約3,210~3,340円/グラム |
2019年 | 約3,120~3,250円/グラム |
2020年 | 約3,110~3,300円/グラム |
過去5年間の値動きは、緩やかな下落傾向となっています。主な理由は、欧州のディーゼル自動車販売台数の減少です。プラチナは工業用途の使用割合が高く、特にディーゼル車の排気ガス浄化触媒に多く使用されています。プラチナの需要が減ったことで価格相場も下落し、2015年以降は金の価格を下回っている状況です。
世界的な環境意識の高まりなどもあり、2020年末からはプラチナの価格が上昇傾向に転じています。とはいえ、プラチナ価格が低い水準で推移する状況は変わっていません。
2015年以降プラチナと金の価格が逆転し、プラチナ価格が金相場に比べて低く推移している理由は、両者の代表的な用途の違いにあります。プラチナは工業需要の多い貴金属であり、工業利用の場合は世界の動向や経済状況の影響を受けやすくなります。プラチナを使用した工業製品が売れなければ、プラチナの需要も減少するためです。
一方、金の代表的な用途はアクセサリーであるため、景気の動向を受けにくく安定した値動きをする傾向にあります。プラチナが世界的な不況や自動車の販売不振などの影響を受けて価格が下落する一方、金は安定的な値動きを続けました。結果として、プラチナは希少価値が高いにもかかわらず、金に比べて安値で推移しています。
2020年末から現在まで、プラチナ価格は上昇傾向です。2020年の平均価格は3,000円台であったものの、2021年はおおむね4,000円台で推移しています。背景にある要因は、経済回復や世界的な脱炭素の推進など、世界動向の変化に伴うプラチナ需要の回復です。
ここでは、2020年末~2021年前半にプラチナ価格が高騰した理由や、プラチナ価格が変動する要因を解説します。
2020年末~2021年前半にプラチナ価格が高騰した理由として、次の3点が挙げられます。
◯金融緩和や経済回復
新型コロナウイルス感染症の影響で2020年春に各国でロックダウンが実施されると、世界経済は大きな打撃を受け、プラチナ価格も低迷しました。その後、経済の立て直しを目的とした金融緩和策が実施され、ロックダウン解除に伴い経済活動が再開されます。
結果として、排気ガス浄化触媒にプラチナを使用する自動車の生産台数も回復し、プラチナ価格の高騰につながりました。
◯脱炭素推進
中国が脱炭素に前向きな姿勢を表明したことや、アメリカのバイデン政権がパリ協定に復帰したことに伴い、世界的に脱炭素推進の動きとなっています。また、水素社会の実現に向けて注目が集まる燃料電池車に使用されている燃料電池には、プラチナが欠かせません。
このような背景もあり、投資家の間でプラチナ需要の期待が高まったことも、プラチナ価格高騰の要因となりました。
◯パラジウムの代替としての需要増加
ガソリン車の排気ガス浄化触媒は、プラチナよりも安価だったパラジウムが主流であったものの、近年はパラジウムの価格が高騰しています。そのため、自動車メーカーがコストをカットするために、プラチナを代替品として利用している状況です。プラチナの触媒需要が増え、プラチナ価格高騰を後押ししています。
以上のように、プラチナ価格の高騰にはプラチナを使用する工業製品の売れ行きや需要が大きく関わっています。
プラチナ価格の代表的な変動要因として着目すべきポイントは、下記の5つです。
ガソリン車・ディーゼル車には、排気ガス浄化触媒としてプラチナが使われます。また、燃料電池自動車に使われる燃料電池にもプラチナが必要です。そのため、自動車の販売数の増加や普及はプラチナ価格の上昇要因となります。
リサイクルによる二次供給とは、廃棄された製品から、プラチナを取り出して再利用することです。二次供給が増えれば市場に出回るプラチナの量が増え、価格の下降要因となります。
主な産出国である南アフリカの鉱山生産量も重要なポイントです。経済状況が変化してプラチナ採掘工場が稼働を停止すれば、価格の上昇要因となります。また、現地工場で起きたトラブルなど生産量減につながる出来事も、プラチナ価格が上昇する要因です。
宝飾品向け需要の増減は、最大消費国である中国の動向に着目しましょう。金トレンドの高まりや、中国経済の不況で宝飾品の需要が減少したことによるプラチナ需要の落ち込みは、価格下降の要因となります。
プラチナの代表的な用途は、自動車の排気ガス浄化触媒などの工業利用です。そのため、プラチナ価格は工業や世界経済の状況に影響を受けやすい傾向にあります。今後のプラチナ価格を予想するときは、工業や世界経済に関する変動要因に目を向けましょう。
ここでは、今後のプラチナ価格について短期的・長期的な予想から解説します。
短期的には、プラチナ価格は高値での値動きが続く見通しです。コロナショックで落ち込んでいた景気が回復傾向にあり、自動車の生産台数が増加したため、自動車触媒の需要が高まっています。ガソリン車の排気ガス浄化触媒がパラジウムからプラチナへの代替が進んでいることも、プラチナ需要を高める要素です。
世界的な脱炭素推進により、燃料電池自動車に注目が集まっていることも高値の追い風となるでしょう。
長期的に見ると、プラチナ価格は下降するリスクが高いと言えます。現在、脱炭素の流れが世界的に進んでいるものの、この流れが続くとは限りません。また、燃料電池自動車が普及するためには課題も残っており、注目されただけで終わる可能性もあります。その場合、プラチナ価格は下がるでしょう。
しかし、必ずしも価格が下がるとは限らず、さまざまな要因がきっかけでプラチナ価格が上がる可能性もあります。
プラチナ価格は上昇傾向にあり、短期的には高値での値動きが続く見通しであるものの、長期にわたって高値が続くとは言い切れない状況です。プラチナは工業用貴金属であるため、価格は工業や世界経済の状況が変動要因となります。特に、自動車市場の動向は重要なポイントです。
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