最終更新日:2021年09月02日
貴金属の購入を考えている人は、白金という言葉をよく目にするでしょう。言葉だけでは意味がわかりづらく、白金について詳しく知りたいと考える人も少なくありません。
白金はホワイトゴールドと混同されることも多く、両者の違いはわかりにくい状態です。今回の記事を参考にし、白金について把握しましょう。
今回は、白金の概要について解説します。ホワイトゴールドとの比較や価格相場も解説するため、白金について詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
白金とは、貴金属のプラチナを指します。白く上品に輝くことから、日本では結婚指輪のようなブライダルジュエリーなどで人気が高い貴金属です。白金の特徴として、希少価値の高さや耐久性・耐酸性の高さなどが挙げられます。
白金は、宝石を美しく引き立てることから高級ジュエリーに多く使われる貴金属です。また、長く使っても変色しにくく、アレルギーを起こしにくい点もアクセサリーに適しています。
白金には装飾品以外にもさまざまな用途があります。代表的な用途は以下のとおりです。
〇自動車の排気ガス無害化
白金は、自動車のマフラーにある排気ガス浄化装置の排ガス浄化触媒に使われています。排気ガスに含まれる有害物質を無害化する触媒作用は、白金を含む白金族元素の金属にしか含まれていません。
〇燃料電池
燃料電池車に使われる燃料電池にも、白金が使われています。耐酸性や耐食性に優れている電極版には、プラチナがもっとも適しているためです。
〇医療器具
白金は金属アレルギーを起こすリスクがとても低い素材であるため、ペースメーカーやがんを抑制する薬など、体内に入れる医療器具や医薬品にも使われています。
白金は希少性が高い貴金属であるものの、現在の価格水準は金より低くなっています。金と比較して工業での利用が多い白金は、経済や産業の影響を受けやすいためです。
以前は白金が金の価格を上回っていましたが、リーマンショック時に自動車販売不振のあおりを受け、価格が暴落しました。その後も世界経済の不調による影響から、白金の価格は低迷しています。
しかし、世界的な環境意識の高まりが原因となり、2020年末からは白金の価格に上昇傾向が見え始めています。特に脱炭素化の流れから燃料電池車への注目が高まり、燃料電池に欠かせない白金の需要も増えている傾向です。白金の価値を見極めたいときには、景気動向に目を向けるようにしましょう。
白金は直訳すると「ホワイトゴールド」であり、名前が紛らわしく見た目も似た金属であるため、ホワイトゴールドと混同されることも珍しくありません。特に、プラチナが白金と呼ばれることが少なくなった世代では、混同している人が多い傾向です。
白金とは白い貴金属のプラチナを指し、金とは一切関係がありません。一方のホワイトゴールドは、単体では黄色い金に白い金属を混ぜた合金を指します。表面をロジウムコーティングし、外観を白金に似せたものです。
ホワイトゴールドは、白金の供給量が激減した時代に代替品として開発されました。そのため、外観は似ているものの価格やつけ心地、手入れのしやすさなどに大きな差があります。
現在は、ホワイトゴールドの価格が白金を上回っています。それぞれの価格相場は下記のとおりです。
白金(Pt999) | ホワイトゴールド(K18WG) |
---|---|
4,301円/g | 5,286円/g |
※2021年7月16日時点の「買取本舗七福神」における買取価格
Pt999とは、プラチナの含有量が99.9%以上であることを表します。また、K18WGは金の含有率が75%(K18)のホワイトゴールド(WG)であることを意味する表示です。残りの25%に銀やパラジウムなどの白い金属を混ぜることで金を白くしています。ホワイトゴールドは75%が金であるため、価格は金の価格とほとんど同じです。
白金とホワイトゴールドでは、つけ心地や色味も違います。
〇つけ心地
特にポイントとなる点は重さの違いです。白金とホワイトゴールドは比重が違うため、同じデザインであっても重さに差が出ます。
【白金とホワイトゴールドの重さ(比重)】
白金(Pt999) | ホワイトゴールド(K18WG) |
---|---|
21.45 | 約15.50~18.00 |
※比重:体積1cm3のあたりの重さ。水が基準の1.00となる。
比重が軽い貴金属はホワイトゴールドです。好みにもよりますが、重くないほうが装着時の圧迫感は少なくなります。
〇色味
白金は銀白色で色味が変わることはありません。ホワイトゴールドの地金はシャンパンのような淡い黄色味を帯びた銀色です。ロジウムコーティングがされていれば、白金と同じ銀白色をしています。継続的な使用でコーティングがはがれると、地金の淡い黄色味が出てきます。
白金は手入れが簡単な貴金属です。白金は十分な硬度があり日常使いにおけるキズの心配も少なく、変色もほとんどありません。なお、白金単体では錆びないものの、実用的な硬度にするために混ぜてある金属(割金)の種類によっては錆びることがあります。
一方、ホワイトゴールドも硬度はありますが、ロジウムコーティングをしている性質上、キズや長期間の使用によってコーティングが薄くなり、地金の黄色味が出てしまいます。綺麗な白い輝きを保つためには、店舗での定期的なメンテナンスが必要です。
ここでは、あまり知られていない白金にまつまる豆知識を紹介します。
〇昔は銀も白金(しろかね)
銀も昔の和名では白金(しろかね)と呼ばれていました。白い金属を意味する、五行思想に基づく名称の一つです。
〇東京都港区の白金の由来
東京都の地名である白金は、銀を意味する白金(しろかね)が由来です。室町時代中期ごろ、現在の白金に移り住んだ豪族である柳下上総介(やぎしたかずさのすけ)は、大量の銀(白金)を所有する白金長者でした。白金長者にちなんで、柳下氏が住んでいた一帯を白金と呼ぶようになった経緯があります。
〇学術上の白金
プラチナを指す白金は、プラチナの学術用語です。白金は元素記号Pt、「白金族元素」と呼ばれる区分の元素の一つです。同じ白金族元素には、ホワイトゴールドのコーティングに使われているロジウムのほか、ルテニウムやイリジウムなどが含まれます。
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白金はホワイトゴールドとよく混同されるものの、実際はプラチナです。白金は白く美しい輝きによるアクセサリー需要に加え、自動車産業などの工業用でも需要があります。そのため、価格が世界の景気動向に影響されやすい貴金属です。
白金とホワイトゴールドは価格やつけ心地、手入れのしやすさなどに差があります。価値ある貴金属を手に入れるためにも、この記事を参考にして白金のことを詳しく把握しましょう。
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