最終更新日:2026年5月12日
投資家にとってGWは注意が必要なタイミングです。プライベートでは楽しいGWが、投資方法によっては暗転する可能性も生じます。金を含む投資家がGWに注意すべき理由を解説します。
GWは旅行もできる大型連休ですが、GWは投資家に注意が必要とされる時期でもあります。GW期間中は金融市場に大きな変動が生じやすく、実際に今年(2026年)は日本政府による為替介入が行われました。
為替介入とは、急激な円安や円高を抑制するために、日本政府・日本銀行(日本の場合)が為替市場で円やドルを売買する措置です。2026年は4月30日に、日本政府がドル売り円買いの為替介入を実施しました。米ドル円相場は160円台後半まで上昇していましたが、日本時間30日16時以降に急落し、一時155円台半ばまで下落しました。 介入の実施額は5兆円規模だったと報じられています。更に、5月6日にも円買いの為替介入が行われたとの見方もあります。
世界的に見ると金はドル建てで取引されるため、円高が急速に進むと国内の金価格は下落する傾向にあります。GW中に為替が大きく動くと、GW明けに国内金価格が想定外の水準となる可能性があります。
GW期間中に相場が動きやすい背景には、連休による国内市場の休場という構造的な要因があります。日本の金融市場はGW中に休場となりますが、海外市場は通常通り取引がなされています。そのため、国内投資家が売買に参加できない状態で、海外の動向のみが値動きに影響を与え続けます。
市場参加者が減少すると、取引量(流動性)の低下が避けられません。流動性が低い状態では、比較的小さな売買でも相場が大きく動きやすくなります。更に国内市場が再開するGW明けは、休場中に積み上がった注文が一気に反映されることもあります。
また、GW前後は機関投資家などの大口投資家が持ち高を調整する動きも活発になります。長期休暇を前にリスクを抑えようとする売りが出やすい一方、連休明けには新たなポジションを取る動きも生じるため、相場の方向感が不安定な時期です。加えて、GW中に米雇用統計など重要な経済指標の発表が重なる年もあり、予想外の数字が出ると、相場が荒れやすくなります。
このように、GWは国内市場の休場・流動性の低下・海外指標の発表といった複数の要因が重なるため、平時よりも相場変動リスクが高まりやすい時期です。
GW期間中に相場が大きく動いた事例は複数確認されています。代表的な年を振り返ってみましょう。近年では2024年のGWがあげられます。2024年はGWの連休間に約9兆円の介入が行われ、34年ぶりの水準となった円安の抑え込みが行われました。GWの薄商いの中で投機的な円売りが積み上がり、当局がそのタイミングを狙って介入に踏み切った年となりました。
また2022年のGWは為替介入が行われていないものの、アメリカの急速な利上げを背景にGW前からドル高・円安が加速し、GW明けには1ドル130円台を突破する場面が見られました。なお、実際の介入は同年9月以降に実施されています。
そして2026年のGWは、冒頭で取り上げた通り政府・日銀による円買い介入が実施されました。介入後も円相場は不安定な動きが続き、155円台への急騰と157円台への下落が繰り返される乱高下となりました。更に、GW明けに日経平均が3,000円を超える上昇を見せるなど、株式市場にも大きな変動が生じています。
GWは様々な要因を背景としながら、大きな相場変動が発生する可能性がある時期です。過去の事例を知るだけでも、次のGWへの備えとして大きな意味を持ちます。
GWは為替介入・流動性の低下・海外市場の動向など、複数のリスク要因が重なりやすい時期です。金の売買を検討している方も、GW中やGW前後の相場変動を十分に意識した上で行動する必要があります。
金は長期的な資産保全の手段として根強い人気があるものの、短期的な相場変動に翻弄されると本来の目的から外れてしまいます。GWという特殊な時期の特性を理解して、焦らず冷静に投資する姿勢が金投資には必要と言えるでしょう。
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金融・投資ライター。大手証券グループ投資会社を経て個人投資家・ライターに転身。株式市場や個別銘柄の財務分析、為替市場分析を得意としており、IPO関連記事、資産運用記事などを執筆、みんかぶなど複数媒体に寄稿中。また過去多数のIPOやM&Aに関与しブックライティングやインタビューも手掛けている。 ファンダメンタルズ分析に加え、個人投資家としてテクニカル分析も得意としている。 Xアカウント @writerishii

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