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ダイヤモンドの鑑定書とは?
種類・見方・鑑定書がない場合の対処法

最終更新日:2021年11月29日

婚約指輪などのダイヤモンドジュエリーを購入した際に、ダイヤモンドの鑑定書が付属することがあります。また、自宅に保管していたダイヤモンドを売却する際に鑑定書の有無を尋ねられることも少なくありません。

しかし、ダイヤモンドの鑑定書の見方や重要性についてはあまり知られていないため、どのようなものであるか気になる人もいるのではないでしょうか。当記事では、ダイヤモンド鑑定書の種類や見方・鑑定書をなくしてしまった場合の対処法について解説します。

 

1.ダイヤモンドの鑑定書とは?

ダイヤモンドの鑑定書とは、ダイヤモンドの品質についての分析結果が記載された文書であり、正式名称を「ダイヤモンドグレーディングレポート」と言います。結婚・婚約指輪を代表とする0.1カラット以上のダイヤモンドを使用したジュエリーなどに付属することが多い傾向です。

ダイヤモンドの鑑定書には、偽造・複製防止のために、ホログラム・セキュリティスクリーン・地紋印刷などの対策が施されています。

また、鑑定書と似た名称で、混同されやすいものに「宝石鑑別書」があります。宝石鑑別書とは、ダイヤモンドに限らず、すべての宝石を対象として「カット」「研磨以外の人為的処理の有無」「天然または合成」など、石の起源を科学的に検査した証明書です。宝石鑑別書は「本物の宝石であることの証明書」であり、品質保証を行うものではありません。

 

2.ダイヤモンド鑑定書の種類|鑑定機関ごとの特徴も

ダイヤモンド鑑定書を発行する鑑定機関には数多くあり、鑑定精度によりランク付けがされます。ここではA鑑と呼ばれる、最も評価の高いランクの鑑定機関を3つ紹介します。

鑑定機関名 特徴
GIA(米国宝石学会) GIAとは、主要宝石市場におけるダイヤモンドの評価基準「4C」を考案した、世界的な権威を誇る鑑定機関です。GIAでは、鑑定書発行時に固有の鑑定書番号をガードル部分に刻印するサービスも行っています。
CGL(中央宝石研究所) CGLとは日本最大規模の宝石鑑定機関です。光の反射像基準である「ハート&キューピッド」の商標登録を行っており、CGLの鑑定書には、ハート&キューピッドの評価が記載されます。
AGT(AGTジェムラボラトリー) AGTはGIAと提携する日本の鑑定機関です。AGTは最新の鑑定機器を取り入れており、特にカラーダイヤモンドの鑑定について高い評価を受けています。

ほかにも国内外には多数の鑑定機関が存在します。鑑定機関に迷った際は、日本だけでなく海外でも知名度の高いGIAに鑑定を依頼することがおすすめです。またダイヤモンドの購入の際も、GIAの鑑定書が付属したダイヤモンドや、2社の鑑定書が付く「ダブルソーティング」と呼ばれるダイヤモンドを選ぶと安心でしょう。

 

3.ダイヤモンド鑑定書の見方

鑑定書の内容は鑑定機関によって若干の違いはあるものの、基本項目は同じです。鑑定書の見方を覚えることで、ダイヤモンドの正しい価値を知ることができるでしょう。

ここでは、ダイヤモンド鑑定書の基本の見方から注目すべきポイント・品質を判別する基準について解説します。

 

3-1.基本となる4C

「4C」とは、GIAが設定したダイヤモンド品質の基準です。名前の由来は、4つの基準「Carat(カラット)」「Color(カラー)」「Clarity(クラリティ)」「Cut(カット)」の頭文字です。

鑑定書の中でも特に重要な項目であるため、表記や内容を把握しておきましょう。

項目 見方
Carat Weight(重さ) ダイヤモンドの「重量」を指します。世界基準で1カラット=0.2gであり、重量が大きいほど、価値が高くなります。
Color Grade(カラーグレード) ダイヤモンドのカラー評価を行います。「無色透明」が最高評価であり、「D」と表記されます。アルファベットで「D~Z」まで23段階に分けられ、基準外の色は「ファンシーカラー」と表記されます。
Clarity Grade(透明度のグレード) ダイヤモンドの「透明度」を評価する項目です。ダイヤモンドの純度と稀少性を測定し、11段階で評価をします。透明度が高いほど価値が高くなります。
Cut Grade(カットグレード) 4Cの中で唯一、職人のカット技術の評価がされる項目です。全体のバランス・角度により5段階に評価が分かれています。

各鑑定機関の基本項目に差はありませんが、CGLではカットグレードがエクセレント以上の一部のダイヤモンドに「ダイヤモンドプロポーションレポート」が添付されます。ダイヤモンドプロポーションレポートでは、より詳細な評価を確認できることが特徴です。

 

3-2.4C以外の項目

ダイヤモンド鑑定書には、4C以外の項目も存在します。4C以外の主な評価項目は下記のとおりです。なお、鑑定機関によって表記や内容が異なることがあります。

項目 見方
Shape and Cutting Style(形状とカット) ダイヤモンドの形についての項目です。最も代表的な「ラウンドブリリアントカット」のほか、「スクエアカット」「オーバルカット」などが挙げられます。
Measurement(寸法) ダイヤモンドの直径寸法のことで、カラットごとに基準が定められています。基準となる直径を満たしていない場合、価値が下がる恐れがあります。
Fluorescence(蛍光性) 蛍光の色調や強さを示します。ダイヤモンドには、X線や紫外線など目に見えない特殊な光が当たると蛍光色を発するものがあり、5種類に分類されます。日本では蛍光性が強いと価値が下がる傾向です。
Plot(プロット) プロットとは、ダイヤモンドの内包物を図で表したものです。表面の傷の位置や傷ついた要因によって色分けされています。

ダイヤモンドの鑑定書には、カットの形状や目視では確認できない情報も記載されます。中には価値を左右する項目もあるため、それぞれの見方や内容を知っておくことがおすすめです。

 

4.ダイヤモンドの鑑定書がない場合

ジュエリーを長年保有していると、鑑定書を紛失することもあります。また、譲り受けたダイヤモンドに鑑定書が付属していないケースもあるでしょう。鑑定書の有無によってダイヤモンドの価値が変わることはありませんが、買取査定に出す場合は鑑定書があるとスムーズに取引を進められます。

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以下ではダイヤモンドの鑑定書を発行・再発行する方法や、鑑定書なしで価値を知る方法を紹介します。

 

4-1.鑑定書の発行・再発行方法

ダイヤモンドの鑑定書は、鑑定機関へ依頼すれば発行できます。ただし、鑑定書作成や鑑定機関の運営に公的資格が必要ないため、誰でも作成が可能です。鑑定機関の信頼度が低いと正当な評価がされにくいため、次のような鑑定精度や知名度が高く信頼できる鑑定機関へ依頼することをおすすめします。

  • ・GIA(米国宝石学会)
  • ・CGL(中央宝石研究所)
  • ・AGT(AGTジェムラボラトリー)

上記の鑑定機関では、ダイヤモンドの世界的な品質評価基準である4CとGIAダイヤモンドグレーディングシステムを基準としているため、安心して依頼ができます。

また、鑑定書を紛失すると再発行ができず、再鑑定という形で新たに鑑定書を発行します。なお、再鑑定の際はダイヤモンドを台座から取り外す必要があるため、大切なジュエリーの場合は注意しましょう。

 

4-2.鑑定書以外に価値を知る方法

鑑定書がない場合は、宝石買取実績を多く持つ業者・宝石鑑定士のいる買取業者で査定をしてもらうことでダイヤモンドの価値が分かります。

実績のある買取業者には、プロの宝石鑑定士が在籍することが多く、鑑定機関と同レベルの4Cのチェックを受けることが可能です。さらに、ジュエリーに関しては、ダイヤモンド以外の装飾やジュエリーブランドの価値を評価し、市場調査を行った情報と照らし合わせて適正価格を算出します。

たとえば、ダイヤモンドを使った婚約指輪の場合、土台となっているプラチナにも値がつきます。また、ティファニーやハリーウィンストンといった高級ブランドそのものに値が付くことも珍しくありません。

多くの買取業者では手数料・査定料・鑑定料・サービス料が無料であるため、「価値を知りたい」というきっかけでも気軽に鑑定依頼ができます。

 

まとめ

ダイヤモンド鑑定書はダイヤモンドの品質を証明するものです。基本項目を把握しておくことで、ダイヤモンドの価値を判断・理解できるでしょう。

また、鑑定書がなくてもダイヤモンドそのものの価値は変わりません。ダイヤモンドの価値が気になる場合は、鑑定書を発行するか、買取業者へ査定依頼することがおすすめです。

宝石買取実績が豊富な買取本舗七福神では、ダイヤモンドの買取査定・相談も無料で行っているため、まずはお気軽にお持ち込みください。

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