
最終更新日:2025年2月25日
金は国内外で先物取引がなされており、特に米国では先物取引の一部内容が開示されています。金などの商品(コモディティ)価格は大口投資家の売買に影響される傾向がありますが、売買データの分析で大口投資家の動向把握が可能です。こちらの記事では2025年2月25日時点での米商品先物取引委員会(CFTC:U.S. Commodity Futures Trading Commission)のデータ及び金ETF「SPDRゴールド・シェア」の金の保有高推移を価格とともに見ていきます。
米国金先物(NY金)について、CFTCが開示している建玉明細は以下の推移となっています。
前回(25.1.26掲載)
日付 | 総取組高 | 大口買い | 大口売り | 差し引き | 価格($、中心限月) |
---|---|---|---|---|---|
12/24 | 454,646 | 186,099 | 20,602 | 165,497 | 2,633.5 |
12/31 | 458,584 | 182,128 | 15,959 | 166,169 | 2,639.3 |
1/7 | 477,043 | 191,873 | 14,232 | 177,641 | 2,663.1 |
1/14 | 526,467 | 206,968 | 11,346 | 195,622 | 2,693.1 |
1/21 | 571,387 | 226,964 | 11,095 | 215,869 | 2,858.7 |
今回
日付 | 総取組高 | 大口買い | 大口売り | 差し引き | 価格($、中心限月) |
---|---|---|---|---|---|
1/28 | 577,505 | 277,871 | 17,331 | 260,540 | 2,795.2 |
2/4 | 542,004 | 240,485 | 30,952 | 209,533 | 2,874.2 |
2/11 | 528,719 | 229,071 | 34,268 | 194,803 | 2,926.5 |
2/18 | 522,330 | 222,538 | 37,209 | 185,329 | 2,954.4 |
総取組高(市場全体の取引残高)は2025年1月28日の577,505枚がピークとなり、2月に入ると減少に転じました。総取組高の減少とともに大口の買いが減少する一方で、大口売りが増えています。2月半ばに入り総取組高は横ばいとなりましたが、買い圧力の減少(差し引きの減少)は継続中です。
一方で、市場全体の取引及び買い圧力が減る中でも金価格は上昇が続いており、2月21日は3,000ドル目前の水準に位置しています。
2025年も金価格の上昇は継続中です。しかし上昇を牽引した全体的な取引量の増加及び大口の買いが減少しており、売買動向からは今後押し目を入れる可能性も生じています。
参考:Commitments of Traders | CFTC
次に現物の金を保有する金連動型ETF・SPDRゴールド・シェアの金保有残高及び価格推移を見てみましょう。
前回(25.1.2掲載)
日付 | 金保有高(トン) | 価格(ドル) |
---|---|---|
12/24 | 873.95 | 241.5 |
12/30 | 872.51 | 242.31 |
1/7 | 871.07 | 243.69 |
1/14 | 872.51 | 245.72 |
1/21 | 871.65 | 250.81 |
今回
日付 | 金保有高(トン) | 価格(ドル) |
---|---|---|
1/28 | 861.03 | 252.9 |
2/4 | 863.04 | 262.59 |
2/11 | 871.08 | 263.78 |
2/21 | 904.37 | 273.94 |
2025年に入り1月末に向け保有高は870トン台から860トン台まで若干減少したものの、2月に入り再度保有高を増やしており、2月21日には900トン台に到達しました。
保有高の積み上げとともに価格も上昇しており、金連動型ETFの観点では、2月の金価格は買い需要をともないながら上昇が継続中です。順調な上昇を見せていると言えるでしょう。
金価格の上昇が続く中でも、1月まではCFTC建玉明細が強気の一方で金連動型ETF・SPDRゴールド・シェアに若干弱気のシグナルも出ていました。しかし2月データを見ると、両者が逆転する状態です。ただしCFTC建玉明細も、大幅な売りシグナルが出ている訳ではありません。
これまでも、一方で若干弱いシグナルはありながら金価格は上昇を続けてきました。今後も同様の状態を維持して金価格の上昇は続くのか、金価格の行方及びCFTC建玉明細と金ETFの金保有残高の行方が注目されます。
金価格が高騰している現在、金の売却を検討しているなら分かりやすい価格設定とスピーディな手続き、買取手数料0円の買取本舗七福神にご相談ください。
【2025年】金価格は今後どうなる?節目価格15,000円到達なるか?相場推移と価格変動の要因も
更新日:2025年1月9日
金価格は2024年まで6年連続して上昇しました。2025年も上昇が...詳しくはこちら