公開日:2024年09月16日 最終更新日:2026年05月26日
金の価格は一定ではなく、経済状況により大きく変動します。特にインフレ(物価上昇)とデフレ(物価下落)という、正反対の経済状況の際に金がどのような値動きを見せるかは、金への投資を検討する際に知っておきたい基礎知識です。本記事ではインフレとデフレの特徴を解説するとともに、各局面での金価格の傾向などをご紹介します。
インフレ(インフレーション)は、物価が継続的に上昇する経済状況を指します。経済成長の過程でモノやサービスへの需要が増え、それに伴い物価が上昇します。物価上昇により現金の価値が相対的に下がり、同じ金額で購入できる商品やサービスの量が減少します。
インフレの主な原因は3つあります。1つ目は需要の増加です。消費者や企業がモノやサービスを多く求めると、需要が供給を上回り物価が上昇します。2つ目はコストの上昇です。エネルギー価格や労働コストが上がると、生産コストが増加し商品価格に転嫁されます。3つ目は通貨供給量の増加です。中央銀行が市場に大量の通貨を供給すると、通貨の価値が下がり物価は上昇します。
適度なインフレは企業収益の拡大や雇用の拡大を促し、経済にプラスの影響を与えます。一方、過度に進行するとハイパーインフレと呼ばれる急激な物価上昇が発生し、経済は混乱状態に陥ります。インフレのコントロールは中央銀行の重要な役割であり、中央銀行は金利及び貨幣供給量の調整を通してインフレの管理を行っています。
デフレ(デフレーション)は、物価が継続的に下落する経済状況です。モノやサービスへの需要が減少し物価が下落して、企業の売上や利益が減少します。その結果として賃金も下がり、消費者の購買力も低下します。更に消費が落ち込み、経済が縮小に向かう悪循環に陥る傾向にあります。
デフレが進行すると物価が下がるため、相対的に現金の価値が上がります。デフレ時は現金を銀行預金に預けているだけで実質的に資産が増えるため、無理に投資をせずとも資産を守れる側面があります。日本では1990年代のバブル崩壊後からデフレが続き、「失われた30年」と呼ばれる経済低迷が続きました。この時期に日本人が投資を積極的に行わず現預金を保有し続けたのは、デフレ下における合理的な判断であったとも言えます。
金は一般的に「インフレに強い資産」として知られています。インフレが進むと現金の価値が低下しますが、金は金そのものに価値がある実物資産のため、価格が上昇する傾向にあります。インフレ時は価値が目減りしない安全な資産の需要が高まりますが、金は代表的な安全資産の一つです。また金は地球上に限られた量しか存在せず、通貨のように大量発行ができず希少性があり、インフレ時にも価値が安定しやすい特性を持ちます。
一方、デフレ時は株式をはじめ下落トレンドとなる金融商品が多く生じます。しかし金はデフレ期においても、他の金融商品と異なる値動きを見せることが多いです。金は世界中で取引されており、特定の国の経済状況にのみ左右される訳ではありません。世界経済の後退局面では株式などの代わりに金が買われる傾向にあり、デフレが世界規模に広がり、世界的な経済後退が生じると金価格の上昇につながる可能性もあります。
インフレ時に金価格が上昇した事例としては、1970年代のオイルショックがあげられます。石油価格の急騰により世界的なインフレが加速して、1973年に1gあたり1,000円前後だった金の価格は、1980年には4,000~6,000円台で推移するようになりました。
また2008年のリーマンショック後、各国の中央銀行は大幅な金融緩和政策を実施し、金融市場に大量の資金を供給しました。その結果インフレへの懸念が高まり、金への投資が増加しました。2008年に1gあたり3,000円台だった金価格は、2011年には4,000~5,000円台まで上昇しています。
2022年2月のロシアによるウクライナ軍事侵攻を契機に、世界経済はインフレへと向かいました。デフレに長く苦しんでいた日本でも物価が上昇し、インフレ局面に入ったと言えます。ただし、今後再びデフレに戻る可能性はゼロではありません。インフレとデフレ、いずれの局面においても金は独自の値動きを見せる資産です。インフレ時とデフレ時の金価格の傾向を理解した上で、売買のタイミングを検討することが大切と言えるでしょう。
金価格が高騰している現在、金の売却を検討しているなら分かりやすい価格設定とスピーディな手続き、買取手数料0円の買取本舗七福神にご相談ください。
【2025年】金価格は今後どうなる?節目価格15,000円到達なるか?相場推移と価格変動の要因も
更新日:2025年1月9日
金価格は2024年まで6年連続して上昇しました。2025年も上昇が...詳しくはこちら
【2026年】金価格は今後どうなる?上昇要因は複数あるが、2025年の急騰に対する警戒も必要
更新日:2026年1月8日
2025年の金価格は急騰とも言える上昇を見せました。また金の年...詳しくはこちら