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安全資産としての金

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リスクヘッジとなりうる安全資産としての金

更新日:2025年07月29日 最終更新日:2026年09月25日

金融市場が不安定になると「安全資産」という言葉を耳にするようになります。国債などと同様に安全資産とされる金ですが、他の安全資産と異なる部分も多いです。本記事では、安全資産としての金の特徴・国債との比較・リスクヘッジとしての活用方法について解説します。

 

1.安全資産とは何か?金はなぜ安全資産なのか?

安全資産とは、経済の不安定な時期や金融市場が急変動した際に価値が比較的安定している資産を指します。多くの投資家は、金融市場の混乱時にリスク回避の手段として安全資産へ資金を移し、保有資産を守ろうとします。株式などのリスク資産と異なり、経済変動の影響を受けにくい点が安全資産の特徴です。

金が安全資産として評価されてきた理由は、その独自の性質にあります。株式は企業の経営状況、国債は政府の信用力、通貨は発行国の経済状況に依存します。しかし、金は特定の国家や企業の信用とは無関係に価値を持ち、供給量も限られています。

歴史的にも、通貨価値の下落やインフレが発生した局面で上昇するなど、信頼できる資産として評価されてきました。実際、2020年のコロナショック時は株式市場が急落する一方、金価格は大きく上昇し安全資産としての存在感を示しました。また、現物の金は所有により満足感が得られるという、金融商品にはない魅力もあります。

 

2.金と国債の違いを理解する

金と国債はともに安全資産として知られていますが、その性質は大きく異なります。金は「無利息だがインフレや信用不安に強い実物資産」です。一方で、国債は「利息が得られ信用のある発行体=政府により発行される金融商品」です。

金利とインフレへの反応も両者で異なります。金利が上昇する局面では、既発の国債は相対的な魅力が下がり価格が下落しやすく、金も利息を生まないため投資需要が減少しやすくなります。一方でインフレが進む局面では、国債は実質利回りが低下して投資対象としての魅力は下がるものの、金は実物資産として通貨価値の下落に強く価値が見直されやすくなります。

景気の局面によっても両者の動きは異なります。景気拡大期はリスク資産のパフォーマンスが良くなる一方、金や国債への投資パフォーマンスは低下する傾向があります。しかし景気後退期や金融危機時は、信用力の高い国の国債は買われやすくなり、金も通貨に代わる価値保存手段として需要が高まります。どちらか一方に偏るのではなく、経済状況に応じた両者の組み合わせが安定的な資産運用につながると言えるでしょう。

 

3.日本の財政不安と金のリスクヘッジとしての役割

現在の日本では、金のリスクヘッジとしての役割はより現実的な意味を持ちます。国と地方を合わせた長期債務残高はGDP比で200%を超え、主要先進国で最も高い水準です。デフレ脱却のための日銀の政策を契機とする国債の大量発行は終わりましたが、少子高齢化による社会保障費の増加は止まらず、今後も国債の大量発行が続くと予想されています。

2026年9月には日本の長期金利が30年ぶりに3%を突破し、金融市場が財政規律の緩みに警告を発する形となりました。金利が上昇すれば利払いも急増するため、財政状態は更に悪化化するリスクもあります。

こうした状況下で注目されるのが、「円やドルは刷れるが金は刷れない」という金の希少性です。財政赤字を埋めるため、政府が国債発行により資金を大量調達すると通貨価値は下がりやすくなり、インフレが進めば預金の実質的な価値は目減りします。

金は発行体を持たず、インフレ時も価値を保ちやすい実物資産です。各国の中央銀行や機関投資家が金を保有する背景には、通貨価値の下落リスクや財政リスクへのヘッジという意味合いも含まれています。

 

まとめ、金のデメリットも理解した上でポートフォリオに組み込むこと

金を安全資産として活用する際は、デメリットの理解も欠かせません。また金価格は短期的に大きく変動することもあり、現物保有の場合は保管コストや盗難リスクへの対応も必要です。

全ての資産を金に集中させる必要はありませんが、一定の資産を金に振り分けることで、将来的なリスクヘッジになります。財政不安やインフレというリスクが続く現在の環境において、ポートフォリオの一部に金を取り入れた資産形成は、現実的な選択肢と言えるでしょう。

また金の売却の際は分かりやすい価格設定とスピーディな手続き、買取手数料0円の買取本舗七福神にご相談ください。

執筆者 石井 僚一

金融・投資ライター。大手証券グループ投資会社を経て個人投資家・ライターに転身。株式市場や個別銘柄の財務分析、為替市場分析を得意としており、IPO関連記事、資産運用記事などを執筆、みんかぶなど複数媒体に寄稿中。また過去多数のIPOやM&Aに関与しブックライティングやインタビューも手掛けている。 ファンダメンタルズ分析に加え、個人投資家としてテクニカル分析も得意としている。 Xアカウント @writerishii

石井 僚一イラストイメージ

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