最終更新日:2023年10月30日
世界中に流通している「お宝」として代表的なものが、硬貨(コイン)です。硬貨には金貨・銀貨・銅貨の3種類があり、そのうち金貨と銀貨は収集・鑑賞用や投資用としても知られています。
特に、通貨として発行されない金貨は高い希少性を有するため、投資用硬貨としても有名です。しかし実は、一部の銀貨も投資用硬貨としての価値が高く、コレクターや投資家から絶大な人気を誇っています。
そこで今回は、銀貨の概要や種類別の銀貨の価値、さらに1ドル銀貨がいくらで売れるのかについて詳しく説明します。財産として保有している銀貨の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
銀貨とは、その名の通り銀素材でつくられた硬貨のことです。数百年前から通貨として発行・流通されてきた硬貨であり、古い銀貨は「アンティークコイン」として多くのコレクター・投資家から人気を誇っています。
現在でも銀貨は世界各国で通貨用として発行されることもあれば、収集・投資用として発行されることもある法定通貨です。
投資用硬貨においては金貨が最も有名で買取価格も圧倒的に高いものの、銀は金と同様にインフレによって価値・価格が変動するため、投資家のなかでは銀貨もれっきとした投資対象となります。アンティークコインをはじめとした一部の銀貨は、状態によって金貨に近い値がつくケースもあるでしょう。
銀貨とひとくちにいってもさまざまな種類があり、なかには相場よりも高額で売却できる人気の銀貨も存在します。
ここからは、世界各国で発行された人気の銀貨の種類を、概要や発行年度、さらに価値や買取価格の傾向とともに詳しく説明します。自宅に銀貨が眠っているという方は、ぜひ参考にしてください。
イーグル銀貨は、アメリカで1986年に発行された投資用銀貨です。
表面には自由の女神像、裏面にはアメリカのシンボルでもあるイーグルがレリーフされています。イーグル銀貨にはすべてのオンスに99.9%の純銀が含まれていることから、資産としての価値が非常に高いことでも知られています。
しかし、イーグル銀貨は現在も発行されており流通量も多いため、買取価格は銀の相場と同等といえるでしょう。
メイプルリーフ銀貨は、カナダで1998年から発行されている投資用銀貨です。
表面にはエリザベス2世の横顔、裏面にはカナダを象徴するメイプルリーフ(サトウカエデの葉)がレリーフされています。メイプルリーフ銀貨における銀の保有率は99.99%と、カナダ政府が品位を保証する最高純度の銀貨です。
しかし、メイプルリーフ銀貨もイーグル銀貨と同様、製造から毎年発行されており流通量も非常に多いことから、買取価格は銀の相場と等しいといえます。
ブリタニア銀貨は、イギリスで1997年から発行されている投資用銀貨です。
表面にはエリザベス女王、裏面にはイギリスを擬人化したブリタニア女神がレリーフされています。ブリタニア銀貨における銀の保有率は2013年以降99.9%となっており、イギリス政府によってその品位も保証されています。
また、2017年には「発行20周年ブリタリア記念銀貨」が新たなデザインで発行されており、数十年後には希少性の高い投資用銀貨となっていることが見込まれます。
ブリタニア銀貨の買取価格は発行年度や状態によっても前後するものの、世界中のコレクター・投資家から人気があることから、高値がつきやすいことも特徴です。
極楽鳥5マルク銀貨とは、ドイツの植民地であったニューギニアで1894年から1911年まで発行されていた法定通貨です。
表面には極楽鳥、裏面にはギニアアブラヤシ(パーム)がレリーフされており、サイズが大きくデザイン性の高いアンティークコインとしても非常に人気を誇っています。
100年以上前に製造が終了したこともさることながら、19,000枚という少ない発行枚数がさらに希少価値を高め、現在では1枚あたり数十万円以上もの価格で取引されるケースもあります。
パンダ銀貨は、中国造幣公司で1982年から発行されている投資用銀貨です。中国語では、「熊猫銀幣」と呼ばれています。
表面には中国を代表するジャイアントパンダ、裏面には世界遺産登録のされている北京天壇がレリーフされています。純度99.9%の1オンス銀貨であり、発行年によってデザインが異なることも特徴です。
パンダが描かれた愛らしいパンダ銀貨はコレクターから高い人気を誇っており、発行年度によっては希少価値が高まることもあります。希少価値の高い発行年度のパンダ銀貨で、かつ状態もよければ、銀の相場よりも高い買取価格がつくでしょう。
一圓銀貨は、日本で1870年から1914年まで発行されていた貿易用通貨です。
かつては台湾・朝鮮で流通していたものの、1871年に日本の貨幣単位を「園(円)」とする新制度が制定されたのち、1878年から20年ほど国内でも流通していました。
表面には中央に龍と「大日本」の文字、裏面には日本を象徴する旭日や菊紋などがレリーフされており、発行年度によってデザイン・用途が異なることからその価値も変わります。
例えば、貿易用に限定されていた「旧一圓銀貨」は希少価値が高く、現在では1枚あたり数万~数十万円で取引されるケースが多いです。基本的に、発行年数が短く、発行枚数が少ない・用途が貿易に限られていた一圓銀貨は、高い買取額がつく傾向にあります。
旭日竜大型50銭銀貨は、日本で1870年から1871年までに発行されていた銀貨です。
1871年に制定された新貨条例で貨幣単位が「園(円)」となったことにより、新たな補助単位として「銭」が生まれました。金貨は1円~20円の本位貨幣であることに対して、銀貨は「5銭~50銭」の補助貨幣という扱いとなります。
旭日竜大型50銭銀貨は、名前の通り50銭銀貨として発行された銀貨です。一圓銀貨と同様、表面には龍と「大日本」の文字、裏面には旭日や菊紋などがレリーフされています。
旭日竜大型50銭銀貨は発行年数が短かったこともあり希少価値が高いことが特徴です。発行年度によってもやや異なるものの、美品であれば1枚あたり数万円と高価買取も期待できるでしょう。
鳳凰100円銀貨は、日本で1957年から1958年まで発行されていた銀貨です。
日本では初めての100円硬貨であり、現在でも使用することが可能な硬貨でもあります。表面には羽を広げた鳳凰、裏面には旭日を囲んだ4輪の桜がレリーフされています。
発行期間はわずか1年であったものの発行枚数が多かったため、価値はさほど高くありません。買取相場は、1枚あたり数百~数千円となるでしょう。
東京オリンピック記念メダルは、1964年に日本で初めて東京オリンピックが開催されたことを記念して発行された銀の記念硬貨です。
日本初となる記念貨幣であり、100円銀貨と1,000円銀貨の2種類が発行されていました。表面には富士山と桜、裏面にはオリンピックを象徴する五輪のマークがレリーフされています。
東京オリンピック記念メダルにおける銀の保有率は92.5%とやや低めですが、希少性の高さが注目され現在でも高値で取引されています。買取価格は1枚あたり数万円となるでしょう。
現在の1ドル貨幣は紙幣となっていますが、かつては銀貨でした。アメリカで1794年から発行されていた1ドル銀貨は、古き良き歴史を感じられる硬貨として、一部コレクター・投資家の間で高い人気を誇っています。
また、投資目的で取引されやすい1ドル銀貨が、1878年から1921年にかけて発行されていた「モルガン・ダラー銀貨」です。
モルガン・ダラー銀貨は発行場所や年度によって価値が大きく変わることも特徴で、特に1895年にフィラデルフィアで発行されたモルガン・ダラー銀貨はプレミア的価値が高く、1枚あたり200万円以上の高値で取引されるケースもあります。
とはいえ、銀貨をはじめとした硬貨は、状態の良し悪しによって取引価格が大きく異なる可能性があります。手元にある銀貨を高値で買い取ってもらいたいのであれば、なるべく綺麗な状態にしておくことがおすすめです。
銀貨は数百年前から通貨として発行・流通されてきた硬貨であり、多くのコレクター・投資家から人気を誇っています。銀貨にはさまざまな種類が存在しており、種類や状態によっては銀の相場よりも圧倒的に高い価格で買い取ってもらえるケースもあります。
日本国内で発行・流通していた銀貨にも、1枚あたり数千~数万円で売却できるものがいくつか存在します。状態が悪ければ買取価格も下がってしまうため、適切なタイミングで売りに出すとよいでしょう。
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