最終更新日:2025年10月22日
昨年から金や銀の価格は上昇が進んでおり、史上最高値を更新しています。一方、プラチナは上昇が進んでいるものの、史上最高値の更新には至っていません。今後、プラチナも史上最高値更新に至るのでしょうか?金銀と同様に上昇が進むプラチナについて、過去や足元の価格状況などを確認してみました。
目次
昨年大きく上昇した金ですが、今年に入ると高値圏での推移が続きました。しかし、9月から大きな上昇を見せており、ニュースに取り上げられる機会が再び増えています。また金以上に銀は上昇が進んでおり、銀も10月に史上最高値を更新するなど、銀の価格上昇も耳にする機会が増えました。
一般的に貴金属と言えば金銀ですが、漢字で白金と書くプラチナも忘れることはできません。プラチナも銀と同様、金に連動する値動きを見せる資産です。金銀の価格上昇が進む中、プラチナ価格はどのような状態なのでしょうか?
プラチナの月足チャート(米NYMEX先物、限月つなぎ)を見ると、2025年に入り上昇が続いています。特に6月と9月に大きく上昇しました(10月は21日の段階で上ヒゲのある陰線であり、高値更新後に反落しています)。
プラチナ価格は2008年の2,300ドル台が天井となり、長く下落が続きました。プラチナが金より高い、という当時のニュースを覚えている方もいるのではないでしょうか。しかしその後は長く下落が継続。2020年代に入ると概ね800~1,200ドル台で横ばいの推移となり、安値圏での取引が続きました。特に2022年からは、値動きの少ない状態となっていました。
長く下落後の水準での取引が続いたプラチナですが、本年6月に大きく上昇して安値圏の天井付近まで上昇しました。7月はいったん下落したものの、8月そして9月と上昇し、2013年以来の高値に到達して安値圏を脱しました。また、10月は上ヒゲ部分で2013年高値も突破しています。ただしプラチナ価格の上昇は、金に比べるとまだ初動と言える状態です。
金は昨年からの上昇に加えて、本年9月以降の上昇で史上最高値の更新が続いています。金に続いて銀も、10月に史上最高値を更新しました。
しかし、プラチナは2008年の2,300ドル台が天井であり、現在の1,500ドル台の水準から見てもまだ距離が残されています。過去プラチナ価格は、2008年と2011年の高値でダブルトップを形成して下落が進んだものの、2011年の高値2,100ドル台にも距離があります。プラチナ価格にはまだ上昇余地が残されていると判断できるチャート状況です。
白金と漢字で書かれるプラチナは、排ガスの触媒などに欠かせない金属で、投資や宝飾需要は限定的です。銀も電極などの産業用途の需要が高い金属ですが、その観点では投資や宝飾用途が中心の金と、産業用途が中心の銀とプラチナを分けることができます。
プラチナも銀と同様に取引規模は金に比べると小さいため、一気に値動きが生じる資産です。プラチナへの投資を検討する際は、その値動きの軽さのリスクも充分認識する必要があります。
貴金属の上昇については、やはり昨年からの金の上昇が大きな影響を与えています。2025年夏以降、銀も金の価格上昇を背景に上昇が加速して史上最高値を更新しました。
順番的には、金→銀と来て次にプラチナに注目が集まる可能性があります。また、プラチナは価格的にも史上最高値の更新が行われておらず、上昇余地は残されています。
6月から上昇を開始しているプラチナは、今後も上昇が続きまずは2008年高値を目指すことになるのでしょうか?今後の行方が注目されます。
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金融・投資ライター。大手証券グループ投資会社を経て個人投資家・ライターに転身。株式市場や個別銘柄の財務分析、為替市場分析を得意としており、IPO関連記事、資産運用記事などを執筆、みんかぶなど複数媒体に寄稿中。また過去多数のIPOやM&Aに関与しブックライティングやインタビューも手掛けている。 ファンダメンタルズ分析に加え、個人投資家としてテクニカル分析も得意としている。 Xアカウント @writerishii

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