最終更新日:2022年2月15日
人の肌になじみやすい優しい色合いを持つブラウンダイヤモンドは、近年注目されています。一方で、ダイヤモンドや他のカラーストーンと比べて地味な印象であるため、宝石としての価値がどれほどか気になるという人もいるでしょう。
当記事ではブラウンダイヤモンドの歴史や価値について解説します。ブラウンダイヤモンドの購入を検討している人や、所有しているブラウンダイヤモンドを売却するかどうか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
ブラウンダイヤモンドとは、結晶格子の歪みによって茶色味を帯びたダイヤモンドのことです。天然の鉱物であるダイヤモンドの多くは、形成する際に炭素以外の不純物原子が混入したり、結晶構造に歪みが生じたりすると、色が付くことがあります。中でも茶色がかったダイヤモンドは、ブラウンダイヤモンドとして扱われています。
古くから、採掘されるダイヤモンドのうち、茶色や黄色に色付いているものは多くを占めていました。ブラウンダイヤモンドも、工業ダイヤモンドとして低価格で取引されていた時代がありますが、近年宝石としての価値が認められるようになりました。
ブラウンダイヤモンドの宝石言葉には「威厳」「カリスマ性」などがあります。茶色のカラーが大地をイメージさせることから、「物事に動じない強い精神力」を持つといわれており、生きる力を高めたい人にぴったりです。
また、家族や恋人、友人などへの愛に対してエネルギーを与えてくれる力や、癒しの力を持っています。大事な人との関係を大切にしたい人や、人間関係を円滑にしたい人にも最適な宝石です。不完全なものや未熟なものを寄せ付けない効果もあるとされており、心身のお守りやパワーストーンとしての需要もあります。
ブラウンダイヤモンドは、無色透明のダイヤモンドと比較すると価値が低いと考えられていましたが、近年は認識が変わりつつあります。
ここでは、ブラウンダイヤモンドの価値や将来性について解説します。時代の流れとともに変化を遂げた、ブラウンダイヤモンドの価値を把握しておきましょう。
見た目は白く透明に見えるダイヤモンドですが、厳格に鑑定すると最高ランクの無色透明からランクが下がるごとに黄色みが増します。色味はGIA(米国宝石学会)のマスターストーンに基づいて判断されます。
カラーグレードは以下の通りです。
D | 無色 |
---|---|
E | |
F | |
G | ほぼ無色 |
H | |
I | |
J | |
K | わずかな黄色 |
L | |
M | |
N | 非常に薄い黄色 |
O | |
P | |
Q | |
R | |
S | 薄い黄色 |
T | |
U | |
V | |
W | |
X | |
Y | |
Z |
ダイヤモンドは無色に近ければ近いほど不純物を含まないことから、希少性が高くなり価値が上がります。一方、茶色や黄色味がかったダイヤモンドは化合物を含んでいるため低品質とみなされ、価値が低いと考えられていました。
また、ダイヤモンドが多く発掘されていた1980年代には、ブラウンダイヤモンドは粗悪品と考えられ、工業用ダイヤモンドと扱われることもありました。鉱山で発掘される多くのダイヤモンドが黄色・褐色であったため、希少価値が低いと考えられていたという背景もあります。
価値を認められていなかったブラウンダイヤモンドが、注目されるきっかけとなった出来事は、有名ブランドがジュエリーに取り入れ始めたことです。
アメリカのジュエリーブランド「ルヴァン」はブラウンダイヤモンドの魅力に着目し、「チョコレートダイヤモンド」と名付け人気コレクションに成長させました。また、日本有数のダイヤモンドリテーラーである「カシケイ」のブラウンダイヤモンドジュエリーは、シンプルなデザインで人気があります。有名ブランドが火付け役となり、ブラウンダイヤモンドを扱うジュエリーブランドが多く見られるようになりました。
実際にブラウンダイヤモンドは、シックな色合いで肌の色やゴールドのジュエリーになじみやすい色であり、ファッションに取り入れやすいという側面を持ちます。ナチュラルな存在感のあるブラウンダイヤモンドは、カジュアルに普段使いできることから、性別や世代を問わず幅広い層から人気を集めています。
ブラウンダイヤモンドには、宝石としての価値が高いものと低いものが幅広く存在します。
また、質の高いブラウンダイヤモンドを産出していたアーガイル鉱山が閉山した影響もあり、高品質のブラウンダイヤモンドの価値がさらに上昇する可能性があります。
ここでは、ブラウンダイヤモンドの価値が高く評価される要素を紹介します。
ブラウンダイヤモンドやカラーダイヤモンドにも、無色透明のダイヤモンドと同様にカラーグレードが定められています。無色透明のダイヤモンドと異なる点は、色が濃いほど価値が高まりランクが上がることです。
評価が高いランクから「ファンシービビッド」「ファンシーインテンス」「ファンシーディープ」「ファンシーダーク」「ファンシー」「ファンシーライト」「ライト」「ベリーライト」「フェイント」に分類されます。
ブラウンダイヤモンドの中で、最も濃い色合いを持つものは「コニャックダイヤ」と呼ばれます。また、透明度が高く深みのある濃い色のブラウンダイヤモンドは、ルヴァンによって「チョコレートダイヤモンド」と名付られ人気が高まりました。薄い茶色味のブラウンダイヤモンドは「シャンパンダイヤモンド」と呼ばれ、ナチュラルカラーで優しい印象を与えるため女性から人気を集めています。
有名ブランドジュエリーやデザイン性の高いジュエリーに使われていることも、ブラウンダイヤモンドの価値を高める要素の1つです。宝石の魅力を最大限に引き出すデザインのジュエリーや、有名ブランドのジュエリーに使用されたブラウンダイヤモンドは、高額で取引されるでしょう。ブラウンダイヤモンドそのものの色味や透明度などの品質が高ければ、さらに値上がりすると考えられます。
ブラウンダイヤモンドも無色透明のダイヤモンドと同様に、「4C」と呼ばれる評価基準によって価値が判断されます。4CとはCarat(カラット)、Color(カラー)、Clarity(透明度)、Cut(カット)を指しダイヤモンド鑑定書にも記載されている項目です。
色によって異なるColor(カラー)以外の評価基準は以下の通りです。
・Carat(カラット)
宝石の重さを表す単位で1ct=0.2gと定められており、ダイヤモンド1粒のカラット数が大きくなるほど希少性が高まります。
・Clarity(透明度)
クラリティはダイヤモンドの透明度のことです。ダイヤモンドのインクルージョン(内包物)や表面の傷の有無などによって評価されます。
・Cut(カット)
カットはダイヤモンドの輝きを左右する要素です。「ラウンド・ブリリアント・カット」と呼ばれるカットが基準となっており、5段階のカットグレードが設定されています。
4Cを総合的に評価し、最終的なブラウンダイヤモンドの価値が決まります。なお、ブラウンダイヤモンドの価値を評価するにあたって最も重視されるのは色合いです。濃いブラウンでカラット数が大きく、透明度とカットグレードが高いブラウンダイヤモンドは高く評価されるでしょう。
ブラウンダイヤは、近年人気が高まっているものの、宝石としての質が低いものが出回るケースも少なくないため、価値が低く見積もられる傾向にあります。
ブラウンダイヤモンドを高値で売りたい場合は、まず手元にある宝石の価値がどのくらいのものなのかを把握した上で買取店に持ち込むことがおすすめです。また、持ち込む買取店をしっかりと選ぶことも大切です。ブラウンダイヤモンドの買い取り実績が豊富な買取店を選ぶと、正確な査定や高価買取が期待できるでしょう。
「買取本舗七福神」では、ブラウンダイヤモンドの状態や市場価値を、経験豊富な鑑定士が査定いたします。ブラウンダイヤモンドなど、カラーダイヤモンドの買い取り実績も多数ございますので、安心してお任せください。
落ち着いた色合いのブラウンダイヤモンドは、男女問わず幅広い年代から愛されています。かつては価値が低いものとされていましたが、有名ブランドが取り入れたことにより人気を集めるようになりました。一方で、ブラウンダイヤモンドの価値は判断しづらく、高値が付くものと安価なものに差があります。
お持ちのブラウンダイヤモンドの価値が気になる場合は、無料で査定を承る「買取本舗七福神」にご相談ください。他店で査定や買取を断られた商品も、宝石鑑定や買取実績が豊富な弊社であれば、高額査定となるケースもあるので、まずはお気軽にお持ち込みください。