
最終更新日:2025年1月27日
金は国内外で先物取引がなされており、特に米国では先物取引の一部内容が開示されています。金などの商品(コモディティ)価格は大口投資家の売買に影響される傾向がありますが、売買データの分析で大口投資家の動向把握が可能です。こちらの記事では2025年1月27日時点での米商品先物取引委員会(CFTC:U.S. Commodity Futures Trading Commission)のデータ及び金ETF「SPDRゴールド・シェア」の金の保有高推移を価格とともに見ていきます。
米国金先物(NY金)について、CFTCが開示している建玉明細は以下の推移となっています。
前回(24.12.23掲載)
日付 | 総取組高 | 大口買い | 大口売り | 差し引き | 価格($、中心限月) |
---|---|---|---|---|---|
11/19 | 502,952 | 193,355 | 38,181 | 155,174 | 2,660.4 |
11/26 | 472.660 | 203,596 | 24,306 | 179,290 | 2,658.5 |
12/3 | 462,040 | 203,580 | 22,845 | 180,735 | 2,665.9 |
12/10 | 483,346 | 218,482 | 22,404 | 196,078 | 2,721.4 |
12/17 | 466,571 | 201,880 | 18,378 | 183,502 | 2,663.5 |
今回
日付 | 総取組高 | 大口買い | 大口売り | 差し引き | 価格($、中心限月) |
---|---|---|---|---|---|
12/24 | 454,646 | 186,099 | 20,602 | 165,497 | 2,633.5 |
12/31 | 458,584 | 182,128 | 15,959 | 166,169 | 2,639.3 |
1/7 | 477,043 | 191,873 | 14,232 | 177,641 | 2,663.1 |
1/14 | 526,467 | 206,968 | 11,346 | 195,622 | 2,693.1 |
1/21 | 571,387 | 226,964 | 11,095 | 215,869 | 2,858.7 |
総取組高(市場全体の取引残高)は2025年1月に入り50万枚を超えており、年が明けて投資家が取引を活発化させている様子がうかがえます。それにともない「大口の買い」は20万枚を回復。一方で「大口売り」は1.1万枚で前回分も含め最小に留まり、大口投資家は元々買い目線でしたが、年が明けて買い目線を更に強めました。
大口投資家の買い目線が強まる中で、金価格は12月後半からジリ高が進んでいます。チャートを見ると1月22日は12月高値を一時的に突破しており、大口投資家の買い目線を背景に金は着実な上昇が継続中です。
参考:Commitments of Traders | CFTC
次に現物の金を保有する金連動型ETF・SPDRゴールド・シェアの金保有残高及び価格推移を見てみましょう。
前回(24.12.23掲載)
日付 | 金保有高(トン) | 価格(ドル) |
---|---|---|
11/19 | 872.22 | 241.75 |
11/26 | 879.40 | 243.97 |
12/3 | 873.66 | 245.16 |
12/10 | 870.79 | 245.37 |
12/17 | 864.18 | 245.14 |
今回
日付 | 金保有高(トン) | 価格(ドル) |
---|---|---|
12/24 | 873.95 | 241.5 |
12/30 | 872.51 | 242.31 |
1/7 | 871.07 | 243.69 |
1/14 | 872.51 | 245.72 |
1/21 | 871.65 | 250.81 |
12月24日以降の金保有高に大きな変化はありません。前回は12月17日に保有高が870トンを割れましたが、翌週には870トンを回復してそのまま870トン台が維持されています。
ただし金の保有高が横ばいの一方で、1月21日には250.81ドルで取引を終えて250ドル台に到達しました。金保有高が横ばいの中での価格上昇であり、価格上昇圧力は弱いと言えます。金価格の上昇トレンドは続いているものの、今後も250ドル台を維持できるか注目されます。
CFTC建玉明細からは、大口投資家は金の買い目線を続けていると分かります。一方、ETFデータを見ると、ETFは金の保有はほぼ横ばいながら、金価格は上昇を続けています。
上昇圧力に若干弱さはあるものの、2025年も金は上昇でスタートしました。2025年も2024年と変わらず金価格は上昇するか、引き続き大口投資家の動向が注目されます。
金価格が高騰している現在、金の売却を検討しているなら分かりやすい価格設定とスピーディな手続き、買取手数料0円の買取本舗七福神にご相談ください。
【2025年】金価格は今後どうなる?節目価格15,000円到達なるか?相場推移と価格変動の要因も
更新日:2025年1月9日
金価格は2024年まで6年連続して上昇しました。2025年も上昇が...詳しくはこちら