
最終更新日:2025年1月27日
1月24日に日銀が利上げを発表しました。その結果、政策金利は17年ぶりの水準まで上昇しています。また利上げの後、金価格は年初来高値を更新しました。大きな波乱は生じず通過した、利上げ後の金価格などの動きを振り返ります。
目次
1月24日に日銀は金融政策決定会合で利上げを決定。政策金利は17年ぶりの水準となる0.5%程度に引き上げられました。ただし、当初は12月の利上げが見込まれていたこと、また今週に入り日銀の利上げ方針の報道がなされており、金融市場に大きな混乱は生じませんでした。
日銀は昨年3月にマイナス金利の解除、そして7月に利上げを行っており、半年ぶりに利上が行われました。
米FRBが昨年12月に利下げを行った後、1月には日銀が利上げを行い、日米の中央銀行で真逆の金融政策が行われています。しかし今回の利上げを金融市場は冷静に受け止めています。
24日に日銀の利上げ決定が発表されると、為替ではドル円が徐々に円高方向へ進み、一時155円を割れる場面もありました。しかし日銀・植田総裁の記者会見を契機に円安に転じ、一時156.50円台まで上昇。最終的に155.8円台で取引を終え、1日で上下の値動きはあったものの、始値付近で取引を終えました。また日経平均も、前日比▲26円安の小幅下落に留まりました。
日銀の利上げは、金価格の上昇を後押しする形となりました。2025年に入りジリ高が進み、特に22日に大きな上昇を見せた金価格は、24日も上昇して節目価格14,000円(金先物限月つなぎ)へ到達しました。14,000円を割れて取引を終えたものの、年初来高値を更新しています。
また円建てと同様にドル建ての金価格も上昇しており、こちらも年初来高値を更新。なお、日銀の利上げを契機にドルの下落が進みました。金価格自体の上昇もありましたが、特にドル建てはドルの下落が金価格の上昇を後押しする形となっています。
昨年7月の日銀による利上げの後、金融市場は大混乱に陥りました。特に国内株式市場への影響は大きく、38,000円台で推移していた日経平均は日銀が利上げの発表を行った翌週に急落し、一時的に31,100円台まで落ちました。米株式市場も大きな下落を見せ、日銀が世界的な金融市場の混乱を引き起こしてしまいました。
今回、日銀は利上げを発表したものの日経平均は▲26円安に留まり、為替市場も極端な値動きにはつながりませんでした。まだ翌週の各市場を見る必要がありますが、利上げ当日の状況からは、前回の利上げ時のような惨劇は発生しない可能性が高いと言えるでしょう。利上げ発表前より、利上げのリーク記事がメディアで報じられましたが、金融市場は日銀の利上げを織り込み済み、と捉えていたと考えられます。
利上げは円安抑制策の側面があります。円建ての金価格は、これまで円安の後押しを受けながら上昇が続きました。しかし利上げにより、円安の後押しがなくなる可能性もあります。一方、米国ではFRBが後退したとはいえ利下げスタンスを維持しており、為替の観点では円建てよりドル建ての金が上昇しやすい状況にあります。
2025年1月は米国ではトランプ政権の発足、日本では日銀の利上げでスタートしました。大きな変化と共にスタートした2025年ですが、金価格は日銀の利上げ後もこれまでの上昇トレンドが続くか注目されます。
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