最終更新日:2026年3月23日
金は国内外で先物取引がなされており、特に米国では大口投資家などの先物取引の一部内容が開示されています。金などの商品(コモディティ)は大口投資家の売買に値動きが左右される傾向があり、売買データの分析で今後の方向性が把握できる場合があります。
こちらの記事では米商品先物取引委員会(CFTC:U.S. Commodity Futures Trading Commission)のデータ及び金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有高の推移を価格とともに見ていきます。
米国金先物(NY金)について、CFTCが開示している建玉明細は以下の推移となっています。
前々回(26.1.27掲載)
| 日付 | 総取組高 | 大口買い | 大口売り | 差し引き | 価格($、中心限月) |
|---|---|---|---|---|---|
| 12/16 | 471,093 | 152,873 | 20,277 | 132,596 | 4,332.2 |
| 12/23 | 492,103 | 160,581 | 24,311 | 136,270 | 4,515.0 |
| 12/30 | 481,866 | 148,642 | 22,602 | 126,040 | 4,352.3 |
| 1/6 | 488,116 | 146,445 | 23,232 | 123,223 | 4,437.9 |
| 1/13 | 527,455 | 158,825 | 24,080 | 134,745 | 4,594.4 |
| 1/20 | 528,004 | 163,668 | 26,224 | 137,444 | 4,769.1 |
前回
| 日付 | 総取組高 | 大口買い | 大口売り | 差し引き | 価格($、中心限月) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1/27 | 488,463 | 143,321 | 25,162 | 118,159 | 5,216.4 |
| 2/3 | 409,694 | 119,936 | 26,864 | 93,072 | 4,970.5 |
| 2/10 | 404,391 | 119,232 | 27,210 | 92,022 | 5,047.9 |
| 2/17 | 407,078 | 123,011 | 27,118 | 95,893 | 4,896.1 |
今回
| 日付 | 総取組高 | 大口買い | 大口売り | 差し引き | 価格($、中心限月) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2/24 | 420,182 | 121,233 | 25,259 | 95,974 | 5,160.5 |
| 3/3 | 409,789 | 123,456 | 25,539 | 97,917 | 4,970.5 |
| 3/10 | 413,956 | 125,077 | 26,678 | 98,399 | 5,198.7 |
| 3/17 | 411,388 | 130,147 | 28,104 | 102,043 | 5,011.3 |
参考:Commitments of Traders | CFTC
2026年の金価格は1月の急騰の後、1月30日と2月2日の2営業日で急落しました。その後は2営業日分の下落幅を徐々に取り戻す上昇を見せています。
総取組高を見ると、1月末の急落前は50万枚を超えていましたが、急落後は40万枚台まで下落しており、取引ボリューム自体が減少しています。3月に入り3月10日には41万枚台を回復しましたが、1月までの水準に比べると取引は低調な状態です。
同様に大口買いも急落前の14~16万枚台から11~13万枚台まで減少しています。一方で大口売りは2.5~2.8万台に若干増えており、結果的に「差し引き」は10万枚割れが続き、大口投資家の買い低下は明らかです。
大口投資家の買い減少はもとより、全体的な市場参加者も減少したままであり、市場参加者の少ない中で本格的な反転の兆候はまだ出ていない状態となっています。
次に現物の金を保有する金連動型ETF・SPDRゴールド・シェアの金保有残高及び価格推移を見てみましょう。
前々回(26.1.27掲載)
| 日付 | 金保有高(トン) | 価格(ドル) |
|---|---|---|
| 12/23 | 1,064.55 | 412.87 |
| 12/30 | 1,071.99 | 398.83 |
| 1/6 | 1,067.13 | 409.21 |
| 1/13 | 1,074.22 | 420.63 |
| 1/20 | 1,081.66 | 434.48 |
前回(26.2.25掲載)
| 日付 | 金保有高(トン) | 価格(ドル) |
|---|---|---|
| 1/27 | 1,087.38 | 473.14 |
| 2/3 | 1,083.38 | 445.52 |
| 2/10 | 1,079.32 | 466.88 |
| 2/17 | 1,075.60 | 447.29 |
今回
| 日付 | 金保有高(トン) | 価格(ドル) |
|---|---|---|
| 2/24 | 1,094.18 | 473.87 |
| 3/3 | 1,099.04 | 488.71 |
| 3/10 | 1,073.56 | 475.06 |
| 3/17 | 1,069.56 | 460.27 |
| 3/19 | 1,062.13 | 442.50 |
CFTCデータと比べると、ETFデータは金の急落前後で大きな変化は生じていません。それでも2月は保有高の減少が見られました。
しかし2月後半に入ると1,090トン台まで保有高が上昇し、急落前の水準を上回る状態となりました。2月末には一時的に1,100トンに到達しています。そして価格も金保有高の上昇とともに緩やかな上昇を見せています。
1,100トン台をピークに3月の保有高は減少が進んでおり、3月17日は1,060トン台となりました。また保有高の減少とともに、価格も再度緩やかな下落が進んでいます。
保有高の増減はゆるやかですが、保有高の増減が価格と比例する状態です。特に3月半ば以降は価格の下落が加速して19日には440ドル台に到達しており、保有高の減少と金価格の下落がどの水準まで進むか注目されます。
1月末の急落後、急落分をゆるやかに戻していた金ですが、3月半ばから再度下落が進んでいます。CFTCデータからはいったん金市場から離れた投資家が戻らない状況が明らかですが、ETFデータからは日々保有高の減少も進んでいます。
足下ではETFの保有高と金価格が連動する状態が続いています。ETFの保有高の減少とともに金価格の下落が続く状況の行方に注目です。
金価格が高騰している現在、金の売却を検討しているなら分かりやすい価格設定とスピーディな手続き、買取手数料0円の買取本舗七福神にご相談ください。
金融・投資ライター。大手証券グループ投資会社を経て個人投資家・ライターに転身。株式市場や個別銘柄の財務分析、為替市場分析を得意としており、IPO関連記事、資産運用記事などを執筆、みんかぶなど複数媒体に寄稿中。また過去多数のIPOやM&Aに関与しブックライティングやインタビューも手掛けている。 ファンダメンタルズ分析に加え、個人投資家としてテクニカル分析も得意としている。 Xアカウント @writerishii

【2025年】金価格は今後どうなる?節目価格15,000円到達なるか?相場推移と価格変動の要因も
更新日:2025年1月9日
金価格は2024年まで6年連続して上昇しました。2025年も上昇が...詳しくはこちら
【2026年】金価格は今後どうなる?上昇要因は複数あるが、2025年の急騰に対する警戒も必要
更新日:2026年1月8日
2025年の金価格は急騰とも言える上昇を見せました。また金の年...詳しくはこちら