最終更新日:2024年08月29日
古代遺跡から金細工が発掘されることがあるように、人類と金の関係には長い歴史があります。またかつては、金本位制という経済制度を各国が導入していました。金が上昇する際はどのような時代背景があるのでしょうか。人類と歴史的な関係が深い金について、上昇しやすいタイミングを、その時代背景や状況などとともに解説します。
目次
金の価格は一定ではなく値動きがあり、金は時代ごとにその価格が大きく変化します。
金はリスク回避資産と呼ばれることもあります。世界的な経済不安や戦争、金融危機などのタイミングでは、金の価格が急騰することが過去に何度も発生しています。古くは1970年代のニクソンショック、近年では2008年のリーマンショック時に金の価格が急上昇しました。
金価格の値動きを探る際は、歴史的背景の理解も重要です。
第二次世界大戦前には多くの国が、金本位制という政府が保有する金と政府が発行する紙幣の交換を保証する経済制度を導入していました。既に金本位制は過去の経済制度となりましたが、資産の一部を金で保有する国は今も少なくありません。
古代の遺跡などから金細工が発掘されることがあるなど、古代から近代そして現在まで、金は人類にとって単なる金属の枠を超える、非常に関係の深い存在です。
経済危機や金融危機が発生すると、金価格は大きく上昇する可能性が高いです。リーマンショックやコロナショックの際に、金価格は大きな上昇を見せました。投資家によるリスク回避の行動により、株式などのリスク資産の売却が加速する際は、金は現物自体に価値があるため買われる傾向にあります。
資産運用というと、株式や債券などの金融商品がイメージされるものの、それらの金融商品は経済危機時などにまとめて下落するリスクがあります。現物やETFなどどのような形であれ、一部資金で金を保有すれば、金融市場の急落時の資産大幅減のリスクをある程度抑制可能です。
インフレも金価格に影響を与える重要な要因です。物価が上昇するインフレが進むと、金の価格も上昇する傾向にあります。
2022年のロシア軍によるウクライナ軍事侵攻を契機に、世界的なインフレが進んでいます。これまでデフレで長く苦しんだ日本も、物価高が進みインフレに転じました。その結果、金価格も上昇を続けています。足元のインフレ状態が続けば、金価格には上昇の追い風が吹き続ける可能性があります。
金価格は米国の金融政策の影響を大きく受けます。例えば、米国の中央銀行に当たる米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げをすると、金価格は下落する傾向にあります。米国の金利が上昇すると米国債などの利回りが上昇するため、資金が金などから米ドルに流入して金価格は下落が進み、逆に利下げが行われると、米ドルの魅力が低下して金などに資金が流入し金価格は上昇します。
よって金価格の動向把握には、米国の金融政策の理解も必要です。
上記で取り上げたように、金の価格は時代背景や経済環境・金融環境と密接に関連しており、米国の金融政策からも大きな影響を受けています。また長い取引の歴史を持つ金は、値動きの過去事例も多いです。金は他の金融商品などに比べると、値動きの要因を探りやすいといえます。
過去の金の値動き及びその要因を知り、現在の米国の金融政策や金融市場の動向も把握することで、最適なタイミングでの金の取引に一歩近付くことができるのではないでしょうか。
また金の売却の際は分かりやすい価格設定とスピーディな手続き、買取手数料0円の買取本舗七福神にご相談ください。