最終更新日:2021年12月24日
金は価値が損なわれにくく、換金性が高いというメリットがあります。金の売却を検討している人の中には、買取業者を選ぶ際に不安を感じる人もいるのではないでしょうか。しかし、正しい知識を身につければトラブルは回避できる上、金に期待以上の高値がつくこともあります。
当記事では、金の買取トラブルの例・怪しい業者と優良な買取業者の特徴・トラブル回避に役立つポイントを解説します。金の売却を安全に進めたい人は、ぜひ当記事を参考にしてください。
金は貴金属の中でも人気があり、できるだけ安く買い取りたいと考える業者は多く存在します。自分は騙されないと思っていても、気付かないうちに買取詐欺に遭う可能性もあるため注意が必要です。実際に、悪質業者に迫られて貴金属の買取トラブルに巻き込まれたという相談が、国民生活センターや、自治体の消費生活センターに多数寄せられています。
出典:松山市「訪問による貴金属等の買い取りに関するトラブルが増えています」
ここでは、金の買取トラブルの例を3つ紹介します。
多くの悪質業者は、金を安く買い取って高値で売り、自社の利益を高くしようと考えています。売り主に正しい情報を提示せず、相場より安く金を買い取ろうと目論む業者もいるため注意が必要です。
本来は価値が高い品物であっても、保管状態が悪いなどと理由をつけて、不当な査定を受けるケースも少なくありません。特に、訪問業者に誘導された場合は冷静に考える余裕がなく、強要されるまま相場より安い金額で売却してしまう傾向にあります。
強引に金を買い取った後、契約解除に応じない業者も存在します。「契約書にサインしたから無効にできない」「すでに転売してしまった」などと述べるほか、買取後に音信不通になることもあります。
特に、突然現れた訪問買取に対し、場の空気に流されて売るつもりがない金などの品物を売却することは非常に危険です。中には、勝手に査定を始めて貴金属を奪うように持ち帰り、キャンセル対応にも応じないというケースもあります。領収書や契約書を一切作らず、買取の履歴を残さない業者と取引した場合、売却した品物を返してもらうことが難しいでしょう。
訪問買取の迷惑行為として、以下のような相談事例があります。
【訪問買取時における迷惑行為の一例】
・売るものはないと言っても帰らない
・査定価格を受け入れるまで怒鳴る
・勝手に家の中に上がり貴金属を探す
・もっと品物を出せと脅す
長時間に及ぶ恐喝に耐えられず、心理的に追いつめられて金を売却してしまうケースも少なくありません。特に、高齢者をターゲットにした訪問買取の詐欺被害は多発しており、各自治体でも注意を呼びかけています。
怪しい業者との取引を避ければ、金の買取トラブルを防ぐことができます。金の買取を行う怪しい業者の特徴は、下記の通りです。
【怪しい金買取業者の特徴】
・頼んでいないにもかかわらず突然押しかける
・身元を明かさない
・見積書を出さない
・買取を急かす
特定商取引法では、許可なく買取業者が家を訪問することは禁止されています。
不要品回収と称して訪問する業者もいるため、突然自宅に来た人に対しては誰であろうと警戒が必要です。また、訪問販売の際は、事業者の氏名などの明示や書面の交付が義務付けられており、必要な情報が提示されない場合は詐欺の可能性が高いと判断できます。
中には有名な買取業者の名刺を利用する詐欺もあるため、安易に信用することは危険です。
さらに、特定商取引法では、訪問販売の禁止事項について、以下の通りに示しています。
訪問販売における禁止行為(特定商取引法第6条)
・売買契約等の締結について勧誘を行う際、または契約の申込みの撤回(契約の解除)を妨げるために、事実と違うことを告げること
・売買契約等の締結について勧誘を行う際、故意に事実を告げないこと
・売買契約を締結させ、または契約の申込みの撤回(契約の解除)を妨げるために、相手を威迫して困惑させること
・勧誘目的を告げない誘引方法(いわゆるキャッチセールスやアポイントメントセールスと同様の方法)により誘引した消費者に対して、公衆の出入りする場所以外の場所で、売買契約等の締結について勧誘を行うこと
脅迫に当てはまらない場合でも、相手に不安を与えるような言動は禁止行為に該当します。「今を逃せば査定額が下がる」など必要以上に不安を煽り、売却を促す発言にも注意が必要です。
悪質な買取業者は一部であり、顧客からの満足度が高い優良な買取業者も存在します。相場に見合った価格で、安全に金を売却するためには、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
優良な金買取業者の特徴は、下記の通りです。
【優良な金買取業者の特徴】
・実店舗を10年以上運営している
・金の買取実績がある
・取引の説明が丁寧
実店舗を構えている買取業者は身元が明らかであり、連絡が取れないといったトラブルも発生しにくいと言えます。経営年数が長いほど経験豊富で信頼できるため、ホームページで実店舗の設立年を確認し、10年以上運営している業者を選ぶことがおすすめです。同様に、金の買取実績も確認し、査定スキルや買取価格の傾向を調べておきましょう。
また、優良な買取業者は接客サービスも手厚く、質問には丁寧に応じる傾向です。対面のやりとりに限らず、電話やメールの対応も迅速で親切である場合は、優良業者の可能性が高いと言えるでしょう。
業者選び以外にも、いくつかのポイントを押さえることで、金の買取に関するリスクを減らせます。買取詐欺の手口は年々巧妙化しているものの、自分でできる対処法を知っておけば、危険から身を守ることができるでしょう。
ここでは、金買取のトラブルを回避するために役立つポイントを紹介します。
業者から買取金額を提示されても、すぐに売却を決断せず、冷静に考える時間を設け、取引に納得がいかなければ断っても構いません。買取価格が適正であるか、安心して売却できる業者であるかなど、自分で納得した上で売却することが大切です。不安な場合は1人で対応せず、信頼できる家族や友人に付き添ってもらいましょう。
また、訪問業者が突然来た場合は家に入れず、毅然とした態度で断ってください。強引に品物を買い取ろうとする相手には、売るつもりはないとはっきり伝えましょう。何度断っても訪問業者が帰らない場合は、その場で警察へ通報することも1つの方法です。
金を含む貴金属は世界的なレートで取引されており、政治や社会情勢の影響を受けて相場は常に変動しています。各買取業者は、為替相場と自社の手数料などを考慮して、その日の買取相場を決定します。
買取業者はホームページに当日の買取相場を公開しているため、複数の業者を比較し、おおよその相場を把握しておきましょう。事前に相場を知っていると、査定価格の妥当性を判断できる上、損失が出ないタイミングで売却することも可能です。また、ホームページで相場表を毎日更新している業者は、取引の透明性が高いと推測できるため、優良業者かどうかの判断材料にもなります。
クーリング・オフ制度は、悪質な販売から消費者の安全を守るためのものです。訪問買取や出張買取では、契約書面の作成後、8日以内であれば取引を解消できる「クーリング・オフ制度」が適用されます。
出典:国民生活センター「クーリング・オフ(テーマ別特集)国民生活センター」
クーリング・オフ制度を利用する際には、期間内にクーリング・オフの通知はがきを買取業者に郵送してください。クレジット決済を利用した場合は、カード会社への通知も必要です。はがきは両面コピーしたものを手元に残した上で、発送記録が残る簡易書留などで送付します。クーリング・オフ制度を利用するためにも、契約書は必ず受け取っておきましょう。
契約解除に際して、罰金やキャンセル料などは発生しません。クーリング・オフ制度が適用されるかどうか不安な場合は、身近な消費生活センターや消費者ホットラインに問い合わせましょう。
金の買取では、安値で買い取られる、脅迫を受けるなどのトラブルに巻き込まれることがあります。怪しい業者と優良な買取業者の特徴を押さえるほか、事前に相場を調べ、クーリング・オフ制度について理解しておくと、トラブル回避につながるでしょう。
創業10年以上になる「買取本舗七福神」は、多数のメディアで紹介されており、金の買取実績も豊富です。また、実店舗への持ち込みが難しい場合は、宅配買取で対応しており、訪問買取は一切行っていません。安心・安全な買取体制を整えているため、まずはお気軽にご相談ください。
関連サイト:不用品回収はエコキャット