最終更新日:2021年07月29日
アクセサリーなどの装飾品として重宝されている金は、投資対象としても高い価値が認められています。しかし、刻印の種類や純度の配合を理解していない人も多いでしょう。基本的な知識を身に着ければ、買取相場をもとに自分でもある程度の価値が判別できるようになり、今後の投資にも役立ちます。
そこで当記事では、金の種類を含有率や色合いごとに分け、わかりやすく解説します。カラーゴールドの特徴についても詳しく説明しているため、ジュエリー選びの参考としても役立ててください。
金の純度は、100を24分割して割合を示す24分率「カラット(karat)」を使い、K18やK24のように表します。似た表記として「カラット(carat)」がありますが、cで始まるカラットは宝石の重量を示す単位です。
ここでは、金製品の代表的な純度割合(配合率)について、5つの種類に分けて紹介します。
K24は金の含有率が99.99%であることを表すもので、ほぼ純金です。刻印は「999」「K24」で表示されます。金属としては非常に柔らかく傷がつきやすいため、アクセサリーなどの加工品には向いていません。資産として金を取引する際に使われるインゴットや延べ棒のほか、金貨としても流通しています。
K24は純度が高いため変色や腐食が起こりにくく、いつまでも変わらない輝きを放つ貴重な資産として古代から大切にされてきました。体積あたりの重量を示す比重は重く、K18に比べて1立方センチメートルで約4グラム重さが増します。
K22は、金の含有率が91.6%で、残りは銀や銅などで構成されています。K24より加工しやすいため、海外では装飾品としても流通しており、K18よりも濃い独特の色合いが魅力です。刻印は「K22」「916」などで示され、アジア圏では確かな価値のある資産として、K22で作ったアクセサリーを持ち歩く風習が見受けられます。
K22には「標準金」という呼び名もあり、多くの金貨がK22で作られています。純金に次ぐ価値があることからも、装飾品を資産価値の面から選ぶとすればK22以上が好ましいでしょう。
K18は純度が75.0%の金を表し、残りの25%を銀や銅などの割金で調整しています。日常的に使っても支障がないほどの強度があり、百貨店などで販売されているジュエリーに多く使われている素材です。金の含有率は低くないものの、割金の銅が経年変化することから、使っていると徐々に赤みが増すという特徴が見られます。
刻印は「K18」「750」などで示され、「18K」と表記が前後する場合もあります。後ろにKがつくものは、製造年代が非常に古い装飾品か、海外で製造されたものかのいずれかです。
K14は金の純度が58.5%となり、残りは銀やパラジウムをはじめとする割金で構成されています。一般的に、銅が多く含まれることから、時間の経過に伴い銅の酸化による変色が避けられません。しかし、金を含む素材としては耐久性が高いため、特に海外で人気が高く、楽器や眼鏡のフレームなどさまざまなパーツの素材として採用されています。
K14は資産的な価値が比較的安価となるものの、装飾品として手が届きやすい価格帯のものが充実している点や、割金で表現するカラーバリエーションの豊富さが魅力です。刻印は「K14」「585」で表示されます。
参考:楽器買取の総合サイト
K10は41.6%が金、残りの約58%が割金という含有率です。K18と同じく割金で色が調整され、ホワイトやピンクなど金色以外の色を表現しています。純度の高い金と比べると、軽やかで爽やかな色合いとして好まれる点が特徴です。
アクセサリーとして多く使われ、手頃な価格で購入できるものが多い反面、金の含有率が低くなるため、資産的な価値が高いとは言えません。また、金属アレルギーを起こしやすいとされています。K10の刻印は、「K10」「416」と表示されます。
カラーゴールドは、金に銅やパラジウムなどの金属を配合し、さまざまな色味を持たせたジュエリー素材です。金に他の金属を混ぜ込むことで、素材の強度を高めるという加工上のメリットがあります。
ここでは、カラーゴールドの色別に、含まれている素材の割合と特徴について解説します。
イエローゴールドは、金に含まれる銀と銅の割合がほぼ同じです。純金の色味からやや薄くなることにより肌に馴染みやすく、身に着けやすいゴールドカラーとなります。
男性のアクセサリーには、タイピンやカフスの素材としてイエローゴールドがおすすめです。ワンポイントとしてイエローゴールドを飾り付けると、豪華さと上品さを両立できます。女性の場合は、ネックレスやピアスなど、特に顔周りを引き立てるようなアクセサリーにおすすめです。色調の明るいイエローゴールドが、表情を明るく演出してくれます。
グリーンゴールドの色味は、銀や銅を主成分として作られます。素材の強度が低く、加工が非常に困難であるため、装飾品としての流通は多くありません。もし、グリーンゴールドを使用するとしても、変形に注意して丁寧な扱いを心がけましょう。
グリーンゴールドの緑がかった色合いは珍しく、個性的なアクセサリーを好む人におすすめです。バングルや指輪などで、他の人とは異なるような個性的なデザインを求めている人は、グリーンゴールドのアイテムを探してみましょう。
ホワイトゴールドの白い色味は、パラジウム・銀・銅を配合して作られています。白い貴金属として高い価値のあるプラチナの代用品として使われ始めた歴史があり、現在ではプラチナと並ぶ人気の素材となりました。
ホワイトゴールドは一般的にメッキ加工でより白さが増すように仕上げられており、劣化すると元々の黄色がかった色味が現れます。ジュエリー・ブランドのサービスによっては再メッキが可能な場合も多く、プラチナより硬度が高いことから、装飾品として長く愛用できる素材です。
金をベースに銅の含有量を増やし、銀とパラジウムで調整すると、ピンクゴールドの美しい色合いが完成します。銅の割合が多く赤みの濃いものほど、硬く加工が難しい傾向にあり、サイズ直しなどの再加工が困難です。パラジウムの割合が増えることで赤みが薄まり、柔らかく加工しやすい状態となります。
ピンクベージュとも呼ばれる柔らかく上品な色合いは、腕時計やブレスレットとしても人気があります。淡く優しい雰囲気に見せたい場合に、ピンクゴールドはおすすめです。
レッドゴールドは、銅を配合して赤みがかった金色を作り出しています。銅の比率が高くなることで硬度が増し、ピンクゴールドよりさらに加工が困難であることから、装飾品としては流通がほとんど見られません。銅が酸化することで変色が進みやすい点がデメリットで、定期的な手入れが欠かせない素材です。
ピンクゴールドよりさらにクリアな赤みが見られることから、肌の色に左右されずにピンクの色味を楽しめる点が魅力と言えます。指輪やピアスなどで華やかさのあるピンク色のニュアンスを足したい場合に用いてみてはいかがでしょうか。
資産や投資商品として金が持つ歴史は古く、金を家宝として代々受け継いできた家も少なくありません。金の純度は刻印からある程度は判別できるため、おおよその価値は自分でも判断できます。しかし、正確な資産価値を知った上で、保有を続けるか、売却するかを検討するためには、買取専門店に鑑定を依頼することがおすすめです。
買取本舗七福神では、他店で買取不可とされたゴールドジュエリーなどでも、買取できる場合があります。電話やメールでも買取価格のお問い合わせを受け付けており、他店より高額な買取額の提示に努めています。金製品の売却を少しでも検討している人は、ぜひお気軽にお持ち込みください。