更新日:2025年11月17日 最終更新日:2026年07月17日
この記事は一般的な知識を提供するものです。当サイト(買取本舗七福神)では金の販売は行っておりませんので、ご理解頂けます様お願い致します。
近年、資産運用において金への関心が高まっています。株式や投資信託と同様に、資産の一部として金を保有する投資家も増えているようです。世界的なインフレや地政学リスクの高まりを受けて、安全資産としての金が改めて注目される一方で、「金の購入はやめとけ」という声も聞かれます。本記事では、金購入のメリットとデメリットの両者を整理して解説します。
金は古くから世界共通の価値を持つ実物資産として、多くの投資家に保有されてきました。無限に発行できる紙幣とは異なり、金は供給量に限りがあるため、その希少性が価値を支えています。また株式や債券と異なり、特定の国や企業の信用に依存しない点も金の大きな特徴です。発行体の倒産リスクや信用力に左右されず、金融システムの枠外でも価値を保つ性質が、長期的な資産保全を重視する投資家に評価されてきました。また、近年の価格上昇自体も金が注目を集める1つの要因でもあります。
近年は金ETFや積立サービスなど、少額から手軽に投資できる手段が整備されたことで、個人投資家にとっても身近な資産です。インフレの進行や地政学リスクの高まりを受けて、改めて金の魅力が再評価されています。
金を資産として保有するメリットは主に3つあります。
1つ目はインフレ対策としての価値です。物価が上昇すると現金の価値は下落しますが、金は実物資産であるためインフレとともに価格が上昇する傾向にあります。ドルや円が下落する局面でも、金は価格が上昇しやすく、資産の価値を守る保険的な役割を果たします。
2つ目は資産分散の効果です。株式市場が下落する局面でも、金は株式と同じ方向に動く訳ではありません。異なる値動きをする資産を組み合わせることで、資産全体の変動幅を抑えやすくなります。金の値動きは株式・債券・不動産と低い相関関係にあるため、経済環境の変化に対して資産全体のリスクを緩和する効果が期待できます。
3つ目は世界的な需要の安定性です。宝飾需要・投資需要・中央銀行による外貨準備としての保有など、金は複数の需要が世界中に存在します。特定の国や企業の動向に左右されにくく、国際的に取引される資産である点が、金の価値を下支えする構造的な要因となっています。
一方で、金には無視できないデメリットや注意点もあります。以下に3点取り上げました。
1つ目は利息や配当といったインカムゲインが得られない点です。株式であれば配当、債券であれば利息を得られますが、金は保有するだけでは利益を生みません。利益を得るには価格上昇が必要であり、金利が高い環境下では利回りのある資産が好まれるため、「今は金を買うべきでない」との意見が強まる場面もあります。価格が横ばいの期間が続けば、実質的な利益はゼロとなる点は理解しておく必要があります。
2つ目は価格変動リスクです。金は安全資産と呼ばれる一方で、世界的な経済ニュースや為替の動き、中央銀行の政策に敏感に反応します。特にドル高や金利上昇の局面では金が売られやすくなり、短期間で大きく値を下げることもあります。タイミングを誤ると投資直後から損失を抱えるリスクがある点は、短期投資を目的とする投資家には特に注意が必要です。
3つ目は保管や手数料のコストです。現物の金地金を購入する時は、盗難防止のための貸金庫などの保管費用や、売買時のスプレッド(販売価格と買取価格の差)が発生します。金ETFを利用する場合でも信託報酬がかかります。投資方法によりコスト構造が異なるため、事前にしっかりコストを確認した上で購入形態を選ぶことが大切です。
「金の購入はやめとけ」という言葉の背景には、インカムゲインの欠如・価格変動リスク・保管コストといった具体的な理由があります。しかし同時に、インフレ対策・資産分散・安全資産としての役割など、金ならではのメリットも存在します。
金購入の可否は、投資目的や資産状況により変わります。資産価値の保全やリスク分散を重視する場合、金は有力な選択肢となりますが、配当収入や利息収入を重視する投資家には、他の金融資産の方が適している場合もあります。金の特性を正しく理解した上で、株式や債券など他の資産とバランスを取りながら長期的な視点で保有することが、安定した資産形成の第一歩と言えるでしょう。
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金融・投資ライター。大手証券グループ投資会社を経て個人投資家・ライターに転身。株式市場や個別銘柄の財務分析、為替市場分析を得意としており、IPO関連記事、資産運用記事などを執筆、みんかぶなど複数媒体に寄稿中。また過去多数のIPOやM&Aに関与しブックライティングやインタビューも手掛けている。 ファンダメンタルズ分析に加え、個人投資家としてテクニカル分析も得意としている。 Xアカウント @writerishii

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