最終更新日:2025年11月11日
近年話題のNISA(少額投資非課税制度)でも、金を購入する方法があります。こちらの記事ではNISA口座で購入できる金について紹介するとともに、NISAで金を購入するメリットや注意点を解説します。
NISA(少額投資非課税制度)は、株式や投資信託などの運用益が非課税になる制度です。金も一部の手段でNISA口座による投資が可能です。
まず、現物の金地金(インゴットや金貨など)はNISAで購入できません。NISA口座では金融商品しか取引できないため、現物の金は対象外です。このため、田中貴金属や三菱マテリアルなどの店舗で販売される金の延べ棒は、NISAを利用しての購入はできません。
一方で、金価格に連動するETF(上場投資信託)や投資信託はNISAで購入できます。購入可能な代表的な銘柄としては以下の、
・SPDRゴールド・シェア<1326>
・純金上場信託<1540>
などがあげられます。NISAを使えば、これらのETFを売却した際に得られる売却益が非課税です。通常は売却益に対し約20%の税金がかかるため、長期保有の場合は税制上のメリットが大きいと言えます。
またNISAの活用で、現物を保管する手間やリスクを負わずに無税での金投資が可能になります。金を活用した資産運用を考えるなら、NISAの活用は有効な選択肢です。
NISAを利用して金に投資する最大の魅力は、非課税となる点です。通常、金ETFや投資信託を売却して利益が出た場合、その利益に対し約20%が課税されます。しかしNISA口座で購入すれば、税金が免除され、運用益をそのまま受け取れます。長期的に見れば、税金の免除は複利効果を高める上で非常に大きなメリットです。
また、金はインフレ対策として有効な資産です。物価が上昇し、通貨の価値が下がる局面では、金の価格は相対的に上昇する傾向があります。金は長期運用を前提としたNISA制度との相性が良い資産です。
更に、NISAを使えば手軽に分散投資が可能です。株式や債券に加えて金ETFの保有で、ポートフォリオ全体の安定性が増します。特に株式市場が不安定な際は、金の存在がリスクヘッジとなるため、資産全体の下落を抑える効果が期待できます。
NISAで金に投資する際は、税制面のメリットだけでなく、金特有のリスクや制度上の制約も理解が必要です。まず注意すべきは、金は元本保証のない資産である点です。金価格は為替や金利、世界的な資金の動向により日々変動します。金利の上昇時や、リスク資産が買われるリスクオンのタイミングでは、金の価格は下落する傾向があります。
次に、信託報酬などの手数料も確認が必要です。ETFは毎年手数料(信託報酬)が発生します。特に長期保有を考える場合、手数料などの差がリターンに影響します。また、金ETFの中には現物の引き出しができるETF(例:純金上場信託:1540)もありますが、引き出しにも手数料が必要です。
最後に、為替リスクも見逃せません。金はドル建てで取引されることが多いため、円高が進むと国内の金ETF価格は下落しやすくなります。円安局面では利益が出やすい一方で、円高では含み損となる可能性もあります。為替の影響を踏まえて、長期的な視点で保有を考えることが重要です。
金は株式や債券とは異なる値動きを見せ、経済不安やインフレ局面で価値を発揮する資産です。NISAを活用すれば、こうした金の特徴を活かしながら、非課税で効率的に資産を増やすことができます。特に長期的に運用するNISAでは、税制優遇と金の安定性を組み合わせにより、堅実な資産形成を進めることができます。
NISAでの金の運用は、守りの資産形成を志向する投資家にとって有効な手段です。金の特性を活用しながら、長期的な視野での運用を目指しましょう。
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金融・投資ライター。大手証券グループ投資会社を経て個人投資家・ライターに転身。株式市場や個別銘柄の財務分析、為替市場分析を得意としており、IPO関連記事、資産運用記事などを執筆、みんかぶなど複数媒体に寄稿中。また過去多数のIPOやM&Aに関与しブックライティングやインタビューも手掛けている。 ファンダメンタルズ分析に加え、個人投資家としてテクニカル分析も得意としている。 Xアカウント @writerishii

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